2018 Fiscal Year Research-status Report
外国語指導でFormulaic Sequencesを暗唱させる学習効果の研究
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16K02855
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
松崎 武志 明治大学, 政治経済学部, 特任准教授 (10582348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マーク ケヴィン 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (30409429)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Formulaic Sequences / チャンク / 英語 / 指導 / 教室 / 暗唱 / 外国語環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
【本研究の目的】本研究は、外国語環境(=目標言語の使用機会が限られている語学環境)におけるFormulaic Sequences(FSs:定型的な単語の連続)の効果的な指導法、中でも特に暗唱による指導法の多様な可能性について調べるものである。 【平成30年度の研究実績】本年度の主たる研究実績としては、まず、English Vocabulary Profile (EVP)によってCEFR(欧州言語共通参照枠)B1レベルに分類されている英語フレーズの中の60個の困難度を測定するための受容と産出のテスト(※平成29年度に作成したもの)を大学生203名に受験をしてもらった。このテストは平成29年度に大学生157名に受験をしてもらっていたので、計360名が受験したことになる。集計して全データは、ラッシュ・モデルを用いることで各フレーズの困難度を算出した。この分析結果と考察はすでに論文1本にまとめてあり、平成31年度初めのうちに査読付き国際ジャーナルに投稿を予定している。 次に、平成30年度は、困難度の高いフレーズ10個を用いた指導用英語テキストと困難度の低いフレーズ10個を含む指導用テキストを用いたテキスト暗唱指導の実験も、大学生179名を被験者として実施した。なお、この実験は独立変数の水準すべての掛け合わせ(セル)での実験までは済んでおらず、残りセルの実験は令和元年に実施する。 本年度はまた、本研究を進めていく上で重要となる論文発表と国際学会発表を、研究代表者は論文発表2本、学会発表1回、研究分担者は論文発表2本、学会発表3回、それぞれ行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度の計画は、まず、上記フレーズテストの分析結果の発表を行うこととしていた。この点については、年度末に研究代表者が国際学会発表にて主要な成果の口頭発表を行うことはできたが、論文発表までは済ませることができなかった。なお、本報告書作成時点で、論文自体は完成させてあり、近日中に投稿を行う。平成30年度のもうひとつの計画は本実験の1回目を実施することであったが、こちらは計画通り済ませることができた。以上を踏まえ現在までの進捗状況は「やや遅れ」と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和元年度】本実験1回目で不足していたデータを本実験2回目の実施により採取する。そして、データ分析と考察の発表を査読付き国際ジャーナルおよび国際学会にて行う。秋には検証データ採取のための実験の準備と実施を行う。
【令和2年度】本研究の集大成として、本実験の総合的な分析結果の学会・論文発表を行う。年度前半には追跡調査とそのデータ分析も行う予定である。
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Causes of Carryover |
理由:研究分担者の進捗が大学業務のため遅れてしまっており、次年度使用額が生じてしまっている。
使用計画:研究分担者の次年度使用額については、当初計画における未支出分の支出を行う予定である。
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Research Products
(8 results)