2021 Fiscal Year Research-status Report
外国語指導でFormulaic Sequencesを暗唱させる学習効果の研究
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16K02855
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
松崎 武志 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (10582348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マーク ケヴィン 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (30409429)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Formulaic Sequences / チャンク / 英語 / 指導 / 教室 / 暗唱 / 外国語環境 / 動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】本研究は、外国語環境(=目標言語の使用機会が限られている語学環境)におけるFormulaic Sequences(FSs:定型的な単語の連続)の効果的な指導法、中でも特に暗唱による指導法の多様な可能性について調べている。 【研究成果】令和3年度の研究では、前年に学術誌『CEFR Journal--Research and Practice』で発表した論文「Investigating the difficulties for university learners of English in Japan of CEFR B1-level phrases」の中で困難度を分析したCEFR(欧州言語共通参照枠)B1レベルの英語フレーズ60個(Cambridge University Pressが提供するEnglish Vocabulary Profile (EVP)から選んだもの)のうち困難度の高かったもの、低かったものそれぞれ10個を含んだ指導用英語テキストを用いたテキスト暗唱指導実験(要因はテキスト困難度「難」「易」の2水準、指導法「全文暗唱」「部分暗唱」「暗唱なし」の3水準、例文作成「有」「無」の2水準で設定)の結果データ分析を継続して行った。実験結果から全文暗唱と部分暗唱で異なる指導効果を期待できることを統計的に確認できているが、令和3年度は特に、暗唱指導による学習効果に影響を及ぼす動機づけ要因を吟味した。具体的には、今回の実験結果に対して動機づけ理論の認知論的アプローチ、感情論的アプローチ、欲求論的アプローチそれぞれからの考察を試みた。現在執筆中の実験報告論文では、動機づけの観点からも暗唱指導についての提言をまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
6年目の計画は、本実験分析結果の論文発表を行うこととしていたが、これはまだ済んでおらず、7年目に持ち越しとなってしまっている。遅れが出てしまった主たる理由はコロナ対応のためである。よって、現在までの進捗状況は「遅れ」と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、本研究の集大成として、本実験の総合的な分析結果の学会発表および論文発表を行う。
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Causes of Carryover |
進捗がコロナ対応のため遅れてしまっており、次年度使用額が生じてしまっている。 次年度使用額については、当初計画における未支出分の支出を行う予定である。
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