2016 Fiscal Year Research-status Report
ダイナミックシステム理論を援用した大学生の英語学習意欲発達に関する縦断的研究
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16K02857
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
菊地 恵太 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (20434350)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度(初年度)の研究の目的は、ダイナミック・システム理論を軸に、大学1・2年次での英語学習者の学習意欲の構造およびそれに影響する要因を整理することである。平成27年度にある大学に入学した学生5名とすでに質的研究に必要なラポートを築けており、彼らには、2年前期開講時から後期終了時の1月まで継続的に調査に参加してもらった。彼らとの8回ほどのインタビューに基づき、大学1・2年次においての英語学習意欲に影響する要因に関して質問紙を作成し、次年度からの研究のためにパイロット・スタディーを行うことであった。 インタビュー調査に関してはほぼ予定通りに進んでおり、本分析結果に関しては幾つかの学会・研究会において発表をおこなった。一方、質問紙作成に関してはインタビュー結果に基づき、どのような構成概念を用いるべきかなかなか決められない状況にあり、パイロット研究の実施までは至らなかった。 しかし、初年度の質的研究から分かった点は以下のとおりである。学習者は英語学習に対する「興味」は様々な要因から得るもののそこから何らかの学習をするといったアクションを起こすのは学年を経ていくにつれてより難しくなることがわかった。アルバイトや部活、サークル活動での責任が増え、勉学に費やす時間がよりとりにくくなるからである。端的に言えば、質的分析の中でそういった実生活の中では特に2年生の時期はなかなか英語学習の動機づけを高め、学習をすすめることができている学習者は少ないことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記に述べたとおり、インタビュー調査に関してはほぼ予定通りに進んでおり、本分析結果に関しては幾つかの学会・研究会において発表をおこなったが、質問紙作成に関してはインタビュー結果に基づき、どのような構成概念を用いるべきかなかなか決められない状況にあり、パイロット研究の実施までは至らなかった。8月,9月の長期休暇を使い、質問紙項目の作成に努め、年内の実施を目標としている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の質的調査・分析に関しては順調に進んでいるが、その結果に基づく量的調査の実施に関して2年目である本年度は調査をすすめていくことに重点を置く予定でいる。そのために様々な研究会や学会に積極的に参加しながら研究のヒントを得たいと考えている。
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Causes of Carryover |
申請時にスキャナーの購入を予定したが、職場のスキャナーを使用できることが判明したため購入を見送った。そのため、特に物品費に次年度繰越金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在使用しているコンピュータの処理速度が落ちてきているので、今年度新しいコンピュータを購入することにし、こちらに繰越金の物品費を使用するものとする。
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