2019 Fiscal Year Annual Research Report
Long-Term Effectiveness of Explicit Instruction to Japanese Native Speaker Learners of German
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16K02860
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| Research Institution | Nanzan University |
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Principal Investigator |
太田 達也 南山大学, 外国語学部, 教授 (50317286)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 第二言語習得 / ドイツ語教育 / 明示的指導 / 非明示的指導 / 文法習得 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、日本語を母語とするドイツ語学習者に対し、冠詞の格変化および定動詞の位置に関する明示的説明が、これらの項目に関する知識の定着にどの程度の短期的・長期的効果を持つのかを調べることを目的とした２回目の実験を行った。2016年度に行った実験との違いは、実験群と統制群を設けたことと、実験参加者の習熟度が若干高いA2後半レベルであったこと、２回のポストテストの間にドイツ語圏でのドイツ語集中講座が実施されたことである。実験は以下のような流れで行った。最初に指導前の状態を測定するためのプレテストを実施した。次に、冠詞の格変化または定動詞の位置に関する明示的説明と練習を２回に分けて約15分ずつ行い、その１週間後に１回目のポストテストを実施した。そして６週間後に２回目のポストテストを実施した。２つのポストテストの間に、実験参加者は全員ドイツで４週間のドイツ語集中講座を受講した。このとき、冠詞の格変化および定動詞の位置に特化した訓練は行われなかった。２要因分散分析の結果、冠詞の格変化については、テストの主効果は有意であったが、交互作用がみられないことから、研修前の明示的説明が、短期的あるいは長期的な効果をもたらしたとは言えない。一方、定動詞の位置については、明示的説明の有無にかかわらず知識の定着がみられたが、相関分析の結果からは、明示的説明を行うとプレテスト時の習熟度が短期的にも長期的にも影響を及ぼす可能性が示唆された。
今年度は、2016年秋から2019年夏にかけて実施したすべての実験において得られたデータをより詳細に統計的に分析し、その結果を国際学会・国内学会で発表するとともに、４本の論文にまとめた。そのうちの１本は2020年1月に刊行されており、残りの３本も2020年3月までに投稿が完了し、いずれも2020年中の刊行が決定している。
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