2017 Fiscal Year Research-status Report
つながりを構築するプロジェクト授業がドイツ語初学者の学習意欲に及ぼす効果の研究
Project/Area Number |
16K02864
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田原 憲和 立命館大学, 法学部, 准教授 (80464593)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 公輔 中京大学, 国際教養学部, 准教授 (90532648)
能登 慶和 獨協医科大学, 医学部, 講師 (00765159)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | プロジェクト学習 / ドイツ語教育 / 授業デザイン / 学習評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は前年度に引き続き、研究分担者及び研究協力者のそれぞれの所属機関において、「めやす」に基づいたプロジェクト授業をデザインし、実践した。また、実践後には実践者が自らの授業デザインを考察し、評価し、それを客観的に分析をした。さらに、最終年度に向けてこれまでの知見をまとめるための準備を行った。 「つながり」を前提としたドイツ語授業を展開することで、学習者たちは単に教室内での学習だけではなく、教室外を常に意識し、行動することがこれまでの実践と分析でおおよそ判明している。本研究は高校でのケースと大学でのケースにまたがっているため、これらを分けて検討する必要があるものの、「つながり」をもたらすプロジェクト授業が学習の動機づけや、あるいは学習意欲の増進に一定の効果をもたらすことが判明しつつある。本課題の対象としているようなプロジェクト授業はいわゆるアクティブ・ラーニングに属するものである。これまでの実践と分析によると、この類の学習が多くの学習者にとって好意的に受容されている。しかしながら、グループワークを望まない、あるいはそれを嫌悪する学習者も存在する。これまでの経験上、外部からの観察により、このタイプに属する学習者の存在は当然ながら認識していたが、改めてそれを裏付ける分析ができたことは意義深い。また、表面的には好意的に行動していても内面では必ずしも好意的ではないという学習者も存在していることも判明した。 現在はこれらの知見を整理し、最終年度に向けて様々な情報や分析データをまとめている過程にある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度と同様に、当初予定していた統一的なアンケートについては所属機関の事情により実施を見送っている。それに代わり、研究分担者、研究協力者らとともに、それぞれの所属機関において適切な形で情報を収集し、分析を行っている。この点を除いては研究は順調に進められている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度については、これまでと同様にさらなるデータの蓄積を目指すと同時に、これをまとめて発信することにも力を注ぐ。また、複数の機関にまたがる分析だけでなく、スペイン語や中国語など、他の言語における「めやす」活用の事例等も収集し、比較することで、一定の結論を導き出していく。
|
Causes of Carryover |
複数の研究協力者の出張が年度切り替わりの時期に重なり(2018年3月31日、4月1日)、それを次年度(2018年度)決済に回したため。2018年度については、当初予定していた本研究課題の報告書を兼ねた書籍出版のため、および2018年3月31日・4月1日の複数の研究協力者の出張に使用する。加えて、8月に予定されている研究会(@東京)にて、研究代表者および複数の研究協力者が報告する予定があり、そのための出張経費として使用する予定である。
|
Research Products
(4 results)