2017 Fiscal Year Research-status Report
自律的学習者育成のための発音記号活用による発音指導プログラムの構築
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16K02869
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
河内山 真理 関西国際大学, 教育学部, 教授 (50290424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有本 純 関西国際大学, 教育学部, 教授 (50132626)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発音記号 / 音声学用語 / 音声指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度には、専門用語ガイドライン作成のために、中学校検定教科書の教授用資料の音声指導に関する表記を調査し、外国語教育メディア学会全国研究大会と、同関西支部秋季大会で発表した。教科書にも音声の扱いには差があったが、教授用資料でも、項目や、表記方法などに差があり、出版社間だけでなく、同じ教科書準拠の資料でも、音声に関する表記には、不統一であることが明らかになった。 プログラム案作成のため、発音表記の学習に関する実態を調査し、全国英語教育学学会島根研究大会に於いて発表を行った。本調査の結果として、辞書を使い始めるのが中学または高校の入学に伴ってではあるが、学習者は辞書の発音表記はあまり確認しない。特に中学時代には発音記号が何を表しているのか学んでいないために、表記があっても理解しない。高校卒業までに75%程度が発音記号について少しは学ぶが、学習内容をあまりおぼえておらず、発音は電子辞書の音声に頼って確認している。しかし、その音声機能も「少し」しか役に立っていないという回答が半数を超えた。これは、特に弱化した音声が認識できないためであろう。発音を理解するために、聴覚情報となる電子辞書の音声機能は有用だが、同時に発音記号を意味を知っていればどういう音か視覚でも確認でき、認識が高まると期待される。また、学習者は「カナ」による発音表記を見たことはあっても、あまりその内容を認識はしていないこともわかった。発音表記を確認するような指導を受けたり、学習したりしていないことや、カナを用いているために日本語だと認識して注意を払っていない可能性が考えられる。 プログラムについては、これらの研究を参考にラフ案を作成し、外国語教育メディア学会関西支部秋季大会において、ワークショップを行った。 また、webでの公開ができるよう、作成を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
webでの公開のために準備をしているが、その作成が少し遅れている。音声や画像の作成・処理に時間がかかっているのが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
専門用語ガイドラインは、自主学習の手助けとなるように、様々な書籍等で異なる発音表記や音声に関する用語についてweb上で公開する予定である。学習者が理解しやすいように、webには音声や映像を入れる予定で準備を進めている。 また、用語の不統一については、現在英和辞典や英英辞典の調査を進めており、それに関する研究も学会で発表する。 プログラム案は、昨年度のワークショップ、及び授業等での学生の反応をもとに改善し、最終案を作成する。
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Causes of Carryover |
旅費が、国内で予定より少なかったため。海外の学会応募を準備している。
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Research Products
(5 results)