2017 Fiscal Year Research-status Report
英語をめぐる言語態度の東アジア比較研究―映像メディア分析と教育的活用
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16K02885
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
山口 美知代 京都府立大学, 文学部, 教授 (50259420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 めぐみ 成蹊大学, 経済学部, 教授 (50339587)
渡辺 宥泰 法政大学, グローバル教養学部, 教授 (60240529)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 言語態度 / 訛り / 日本人の英語 / 外国訛りの英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1)日本語が主として用いられる映画、ドラマのなかで英語が用いられるときのその表象についての考察、(2)英語が主として用いられる映画のなかで、日本語話者が英語を話すときの表象についての考察、(3)「訛り」のある英語に対する言語態度についての考察を三つの柱として研究を遂行した。 その成果は学会、Yutai Watanabe著、"The conflation of /l/ and /r/: New Zealand perceptions of Japanese-accented English" (Language Awareness, 26(2), 134-149 )、山口美知代「トーキーの登場と外国訛りの英語」(『京都府立大学学術報告人文』第69号、43-66)他の論文、小林めぐみ「映画を通して学ぶWorld Englishes」(JACET関東支部月例研究会)他の口頭発表、また、報告書『「英語をめぐる言語態度の東アジア比較研究―映像メディア分析と教育的活用」2017年度研究成果報告書』として公表した。所収論文は渡辺宥泰「日本語訛りの英語に対する言語態度―先行研究と進行中プロジェクト―」、小林めぐみ「ミスター・モトと「日本人英語」のイメージ」、山口美知代「『シン・ゴジラ』の英語―日本人が演じるパタースン特使への反応」である。 イギリス、ロンドン大学夏期音声学セミナーのジェフ・リンジ―博士を迎えて、京都府立大学で音声学セミナーを二日間開催した。 イギリス、ノーサンブリア大学のロバート・マッケンジー博士を迎えて、京都府立大学で研究発表会を行った(平成29年8月18日)。 平成30年度に開催するシンポジウム「テレビドラマの外国語」の準備を始めた。 中国における言語態度調査を行うための準備を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本語話者の英語についての分析は、言語態度についても、また、映画、ドラマでの表象についても十分に研究を進めることができ、当初の計画以上の成果を上げることができた。
平成29年度の研究実施計画は、「日本、韓国、中国において自国や他国の英語に関する言語態度調査を行う」であったが、言語態度調査の枠組みを作ることにとどまり、実際に調査を行うことができなかった。 なお、平成29年度に予定していた公開研究会またはシンポジウムについては、平成30年度に開催するための計画および準備を始めるにとどまったが、開催のめどは立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度より準備を進めているシンポジウム「テレビドラマの外国語~京都育ちアメリカ人の役者人生~」を開催し、日本のテレビドラマ、映画における英語使用について考察する。(平成30年7月7日、京都府立京都学・歴彩館大ホールにおいて開催予定。) 韓国語話者、中国語話者が英語について持つ言語態度、また、彼らが話す英語がどのように表象されるかについて考察を進める。 年度末に報告書を作成し、3年間の研究の集大成とする。
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Causes of Carryover |
当初参加を予定していた学会に日程上の都合により参加することができなかったため、旅費を中心として未使用額となった。次年度は、学会、シンポジウム参加の旅費として使用予定である。
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Research Products
(10 results)