2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K02913
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
西澤 一 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (40249800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 裕理 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 講師 (50782596)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 多読 / 長期継続 / 効果 / TOEIC |
Outline of Annual Research Achievements |
長期継続多読の効果を調べるため、在学中に累積100万語以上を読破し、100万語読破前後に計3回以上TOEICを受験している学生を2群、すなわち、豊田高専本科で5年間の多読授業を受講した学生70名(A群:平均3.7年継続)と、さらに専攻科まで含めて7年間多読授業を継続した学生33名(B群:平均6.4年継続)とに分けて両者を比較した。両群の累積読書語数は、A群が143万語、B群が140万語と同等であり、平均読書ペースはA群が、年間39万語、B群が年間24万語であり、週45分×30回の授業時間と、同量の自習時間を用いて毎分100語で読んだ場合(27万語)の1.4倍、0.9倍であり、A群は頑張って多読を進めた学生、B群は普通に多読を進めた学生と理解できる。 両群の最終TOEIC平均得点はA群:475点、B群:550点であり、B群の方が高かった。また、読書語数に対するTOEIC得点上昇率も、A群:124点/100万語、B群:166点/100万語とB群が有意に高かった。 前年度の研究で観測されていた現象、すなわち、専攻科進学後に多読授業を継続した学生は、読書ペースを上げなくても多読を継続すればTOEIC得点が顕著に上昇することが、より短期間にハイペースで読む本科学生よりも高いTOEIC得点上昇率を持つことが確認できた。 今後は、A群とB群の学習内容(英文レベルの分布、および、朗読音声の活用度の違い等)の影響を調べる予定である。 このように、高専生を対象とした多読プログラムでは、専攻科までプログラムを伸ばし、受講生が7年間多読を継続できることが実践上の要点であると確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
累積100万語読破以上の学生群を継続5年以内と5~7年の2群に分け、両者のTOEIC得点上昇率の違いを分析した。
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Strategy for Future Research Activity |
上記2群を、読書図書の英文レベルの違い、および、朗読音声の活用頻度等、読書スタイルの面から調査、分析する。
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Causes of Carryover |
(理由)読書記録の読み取り(ディジタル化)作業は、分析結果を見ながら進めることに変更したため、資料整理補助費が減った。また、昨年度3月の国際会議(Annual TESOL Convention)での発表申込みは不採択だったが、修正論文を6月の会議(5th World Congress of Research in Education)に採択され、発表したので、外国旅費が増えた。
(使用計画)読書記録の読み取り(ディジタル化)作業を継続的に行う。
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