2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K02934
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
川村 晶彦 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (60407616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Gardner Scott 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (30304330)
磯野 達也 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (10368673)
石井 康毅 成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (70530103)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ユーモア / ジョーク / ポライトネス / スピーチラベル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は平成28年度の文献精査の結果を踏まえた上で、平成30年度に予定されている本調査の調査項目の検討やパイロットテスト等が予定されていたが、調査項目の検討までは行えたものの、パイロットテストまでは実施することができなかった。しかしながら、EFL辞書におけるスピーチラベルの使用例、ユーモアに関わるラベルが付与された見出し項目および例文の分析をすることで、ポライトネスという現象と関わるコミュニケーション上の機能、話し手と聞き手の心的態度等、これまで極めて曖昧に規定されていた境界をより明確にできたということは大きな成果と言えるであろう。 上記の分析に用いたデータはBig Fiveと呼ばれる英国の出版社が刊行した上級英語学習者向け英英辞書のうち主要な5冊から抽出したものである。ポライトネスだけでなく、humorousに関しては、ほぼ全ての辞書が採用しているものの、カバーされている現象は非常に多岐に渡っていることも確認できた。たとえば、教育、認知言語学、意味論、コーパス言語学、語用論の視点から眺めることで、humorは決して、日本人が一般に「ユーモア」という語から思い浮かべるような「おかしさ」を含むものばかりではないということも明らかとなった。特に「おかしさ」とは直接結びつかない種類の前提や含意も目立ち、語義、文構造といったリソースを利用した発話の二義性といったものまでが包含されているようである。やはりhumorとユーモアは英語教育の現場を始め、日英語を利用するコンテクストにおいて適切に区別して扱う必要があるということは明らかになったと言えるであろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、平成30年度に予定されている本調査の調査項目の検討やパイロットテスト等も予定されていたが、パイロットテストまでは実施することができなかった。その理由としては、EFL辞書におけるスピーチラベルのデータの分析に予想以上の時間がかかったためである。用いたデータはBig Fiveと呼ばれる英国の上級英語学習者向け英英辞書から抽出したものであるが、膨大な元データの処理にも非常に手間がかかり、今回の遅れはやむを得ないものと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる平成30年度にはある程度の規模のインタビュー調査を予定していたが、平成29年度に分析を行ったEFL辞書抽出のデータは量的にも質的にこちらの予想を超えるものであり、全く新しい調査を行わなくとも、データの検証を目的とした調査に方針を変えることで当初の目的を達成することが可能か検討を行っている。
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Causes of Carryover |
当初、平成29年度にはパイロット調査等が計画されており、調査実施のために必要なインフォーマントへの謝金や研究分担者の旅費等も計上されていたが、パイロット調査が実施されなかったため次年度使用額が生じた。 パイロット調査またはそれに代わる調査を平成30年度に実施する予定のため、上記の金額はそういった調査で使用する予定である。
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Research Products
(15 results)