2018 Fiscal Year Research-status Report
学童期からの英語スピーキング能力の発達に関する統合的研究-脳内文法基盤を中心に
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16K02959
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
尾島 司郎 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (40404959)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 英語スピーキング / 英語学習経験 / スピーキング評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人の英語のスピーキング能力の発達に関連する要因を探るために、英語学習開始年齢や英語学習経験が英語スピーキングのパフォーマンスにどのように影響しているのかを調べる。これまでに幅広い年代に適用できるスピーキング評価方法を試し、実際に日本人大学生や英語が極めて得意な小学生より、英語スピーキングデータを収集してきた。当該年度にはこれらのデータの分析を進めた。スピーキングデータは書き起こしを行い、書き起こした英語に対して言語学的な分析を行い、発話量、流暢性、文法的複雑性、語彙的多様性などを調べた。正確を期すため、書き起こしや言語学的分析は同じデータに対して二重に実施しており、これは現在も進行中である。こうした分析により、同じ英語スピーキング課題を実施した際のパフォーマンスにおいて、日本人大学生と(過去の研究で報告されている)スペイン人大学生などを比較することが可能になった。また、この同じ課題・分析方法で、極めて優れた英語力を持つ日本人小学生も比較に加えることが出来るようになった。言語学的分析の結果は、彼らの高い英語スピーキング力を数値的に支持するものとなった。こうした研究結果が得られつつあるものの、予定していた別の実験については、実験機器類の老朽化や、以前の所属機関から実験室を移動することに時間がかかったことで、思うように進まなかった面がある。また、言語学的分析の中には適切に適用できなかったものもあり、改善が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述の通り、実験機器類の老朽化や、以前の所属機関から実験室を移動することに時間がかかったことで、予定していた実験のうち思うように進まなかったものがあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
分析のダブルチェックをさらに進める。新しくデータを取得する。実験設備・環境を整えて、実施できていない実験を実施する。
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Causes of Carryover |
理由:予定通り進まなかった実験があるため、想定より物品費や人件費・謝金がかからなかったため 使用計画:今後の実験の人件費、研究補助者の謝金、研究環境の整備、図書購入、旅費などに使用する。
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