2019 Fiscal Year Annual Research Report
Developing an English language teacher education program ehancing professional expertise on classroom discourse
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16K02962
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
吉田 達弘 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10240293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 裕之 関西大学, 外国語学部, 教授 (80247759)
松井 かおり 朝日大学, 保健医療学部, 准教授 (70421237)
テーラー マーク 兵庫県立大学, 総合教育機構, 外国人教師 (40514443)
名部井 敏代 関西大学, 外国語学部, 教授 (20368187)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 英語教育 / 授業研究 / 教師教育 / 教師の省察 / 社会文化的理論 / 二人称的アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,英語授業での教室談話のデータを会話分析し,これをもとに,教師の省察を促す枠組みの開発,その枠組みに基づく英語教師研修プログラム及びガイドブックを開発することであった。最終年度は,教師の省察を促すための教師教育者(あるいは,研究者)かかわりについて検討を進めた。具体的には,社会文化理論に基づく第二言語教師教育研究において重要とされる教師教育者の「応答的かかわり(responsive mediation)」(Johnson & Golombek, 2017),近年,発達心理学で注目されている「二人称的アプローチ (A second person approach)」(レディ,2015, 2017; 佐伯, 2017, 2018) ,さらに,言語教師研修のアプローチである「協同的成長(Cooperative Development)」(Edge, 2002)教師が省察を深めるのに有効であると考えられているこれらのアプローチを,授業研究の中で実質化することに取り組んだ。また,教師の省察を支援するためのデジタルツールとしてVideo Enhanced Observation(VEO)を活用した。これにより,録画された授業の特定の場面を,付与されたタグから呼び出し,振り返ることが可能となった。 上記の研究成果から,①教室談話に関する教師の省察を促す枠組み,②教師の省察を寄り深める教師教育者(研究者)の援助のあり方,③教師の省察を深めるためのデジタルツールを,プログラムおよびガイドブックを構成する要素とした。ガイドブックについては,ベータ版の作成にとどまり,今後,研修機会を通して,加筆修正していくことが必要である。なお,研究成果の一部は,書籍および国際的学術誌で公表することとなった。
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