2018 Fiscal Year Annual Research Report
Examining Japanese university students' ability to write summaries in English and developing summarization instruction materials for university-level L2 writing education in Japan
Project/Area Number |
16K02983
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
澤木 泰代 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00276619)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 雄隆 早稲田大学, 大学総合研究センター, 助手 (90756545)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 要約 / 大学英語教育 / ライティング評価 / ライティング指導 / パフォーマンス評価 / 技能統合 / 学術的文章作成 / アカデミック・リテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人大学生英語学習者が英文を読み、その要約を英語で書く能力の特性を検証すると共に、大学ライティング教育用の英文要約教材作成とその指導効果を検証することを主な目的として実施した。 本科研では、まず日本人大学生の要約ライティング力を評価するための採点尺度(ルーブリック)を作成し、学生の要約解答採点作業と採点尺度の修正、そして統計的妥当性検証を繰り返してその質の向上を図った。また、3年間にわたり早稲田大学教育学部アカデミック・ライティング関連科目において要約解答データを収集し、①学習者が要約タスクに解答するプロセス(観察とPCキーボードのキー入力記録等)の分析と②完成した要約解答(上述の採点尺度における得点と解答内容の特徴)の分析を継続し、研究参加者の要約作成力の特性を様々な観点から検討した。その結果、原文にトピック・センテンスが含まれていない場合にそれを自ら作成して要点をまとめたり、原文の表現を適切にパラフレーズしたりすること等が主な課題であることが判明した。さらに平成31年度は、作成した要約作成教材を使用した授業を上記科目で実施し、その効果を検証した。今回作成した教材と現在使用している教科書との間に統計的な効果の差は見られなかったが、参加学生は両者共に有意義と捉えたことが質問紙調査で示された。また本科研で作成した資料を使い大学英語教員を対象とする要約作成指導・評価ワークショップを開催し、参加者と活発な意見交換を行った。 この3年間の活動を通して本研究参加者の要約力の特性がある程度明らかになったことで、アカデミック・リテラシーにおいて重要なスキルである英文要約作成を効果的に指導・評価するための一方向性を示すことができた。今後は本科研の研究結果を基盤とし、研究対象を拡大して他大学の教員・学習者にも参加協力を求めつつ、より充実した要約作成学習・評価システムの構築を目指す。
|
Research Products
(5 results)