2018 Fiscal Year Research-status Report
小学校英語教育におけるICTを活用した指導法の研究
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16K02986
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Research Institution | Niigata University of Management |
Principal Investigator |
山本 淳子 新潟経営大学, 経営情報学部, 教授 (30372832)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | LMS / Google Cassroom |
Outline of Annual Research Achievements |
計画していたMoodleの活用が困難であったため同じラーニング・マネジメント・システム(LMS)の一つであるGoogle Classroomを活用して、小学校での実用につなげられるか検討することとした。大学で実践を行い、その成果を確かめることとした。 オンライン学習と対面授業を組み合わせたブレンド型授業(反転授業)を展開した。この授業を受けたグループを介入群、通常の授業を受けたグループを統制群として、動機付け質問紙調査の前後差を比較した。介入群では自己決定理論に基づき、自律性、有能性、関係性の欲求を満たすべく、学生の自主性を尊重し、達成感を得られるような工夫を加え、関係性を重視した。介入群が行ったe-ラーニングが、3つの欲求にどのように影響するのか分析したところ、介入群に負の効果が現れた。その結果の背景には、習熟度、負荷、交流不足、PCの操作性の問題があったと推測する。操作性の問題は、学年が上がりPCの扱いに慣れるにつれ軽減すると思われる。 自己決定理論においては、3つの心理的欲求(自律性、有能性、関係性)が満たされたときに内発的動機が高まり、それが学習効果にも関係するとされている。インターネット環境があればいつでもどこでも学習ができる環境を用意することは、自律性の欲求を満たし、それにより実力を身に着けることで有能性の欲求も満たされることが期待できる。このことは小学生にも当てはまると考えられる。 今回の研究の問題点は一連の結果が介入群に対するe-ラーニングに伴うものか、それに伴う反転授業が影響したものかがはっきりと区別できない点であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで地域の小学校でICTの教育実践をさせていただいたが、勤務校の授業との兼ね合いで日程が合わず、小学校での実践、調査が滞っている。
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Strategy for Future Research Activity |
大学生に対して、小学校国際交流、文字学習に対する意識についてのアンケートと、小学校におけるICT利用に関する経験を含めた自由記述を内容分析しているところである。また、小学校でGoogle Classroomを活用している小学校に出向き、操作性についての調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
小学校の放課後教室で実施予定であった、iPadを利用したe-ラーニングを行う時間が確保できなかったため、次年度に実践を行うこととした。 さらに次年度は地域貢献の一環として小学校で学生がインターンシップを行うのでその機会を利用してiPadやLMSを利用したe-ラーニングによる英語指導を行いその振り返りを学生とともに行うこととする。
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