2017 Fiscal Year Research-status Report
環太平洋をめぐる商品作物のグローバル・ヒストリー:島嶼植民地の重層的支配の考察
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16K03003
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
飯島 真里子 上智大学, 外国語学部, 准教授 (10453614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蘭 信三 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (30159503)
森 亜紀子 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 研究員 (30772727)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 砂糖 / グローバル・ヒストリー / 植民地史 / 日本帝国 / 南洋群島 / 台湾 / ハワイ |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目となる2017年度は、2018年12月14日~16日に上智大学にて企画している国際シンポジウムの発表準備、2019年度の成果発表(海外ジャーナルへの投稿)の準備を中心に行った。 (1)資料収集:飯島真里子(代表者)と坪田=中西美貴(協力者)が京都大学農学部図書室にて台湾植民地における砂糖関係資料を収集した。 (2)2018年国際シンポジウムの打ち合わせ:2017年7月、8月に本科研メンバーに加え、外部の発表予定者との今後のスケジュール、発表内容に関する意見交換を行った。 (3)研究会の開催:2018年3月10日近畿大学にて、日本帝国時代の砂糖栽培・流通を専門に研究している平井健介先生(甲南大学)をお招きして、研究会を行った。その後本科研メンバーが2019年度の成果発表論文に関する概要を発表し、平井先生を交えて活発な意見を行ない、本研究を日本における砂糖生産史から再度位置付けることができた。また、科研『近代満洲における技術導入と社会変容』(代表:上田貴子、研究課題番号:17H02010)と合同で研究会を行うことで、同時代の満洲の知・技術の移動に関する知見を得ることができた。本年度は各メンバーが多忙のため、一堂に集まっての研究会の開催は難しかったが、成果発表に向けてそれぞれの研究の進展が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度の活動に関しては、予定よりも研究会の開催数が少なかったが、各メンバーの研究は順調に進んでいるといえる。2017年7月、8月に行った2018年度国際シンポジウムの打ち合わせでは発表者がほぼ決定し、シンポジウムの骨子を作り上げることができた。その後、開催のための追加外部資金も獲得でき、予定していたより規模が大きく、より内容が充実したシンポジウムの開催が可能となった。 本科研が最終的に目指す成果発表ー海外学術雑誌への論文の投稿ーの準備も順調に進んでいる。3月に行った研究会では、砂糖栽培史研究の専門家である平井先生より、既存の砂糖研究史の視点から本研究に対するコメントを頂き、成果発表の意義が明確なった。また、投稿予定の論文に関する各メンバーとの密な意見交換ができ、特集号として出版できる体制が整ったといえる。よって、本研究はおおむね順調に進展しているといえよう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策については以下の通りである。 (1)2019年度の成果発表(海外ジャーナルへの投稿)の準備:6月に執筆者である本科研メンバーがドラフトを提出し、8月に内容に関するスカイプ・ミーティングを行う。スカイプ・ミーティングとした理由は、代表者飯島が在外研究のため、スイスに滞在しており、他のメンバーのほとんどが日本にいるためである。また、2019年1~3月にかけて投稿論文の仕上げを行う。 (2)国際シンポジウムの開催:12月14~16日の3日間にわたるシンポジウムでは、(1)の成果発表をもとに執筆者が発表を行い、アジア太平洋地域の人やモノの移動・循環について研究している国内外のシンポジウム参加者からコメント・助言をもらう予定である。また、シンポジウム参加者(大学院生・教員20名以上)と本科研の次の展開としての共同研究の可能性について話し合う予定である。5月~8月にかけてはシンポジウムの準備(発表者との連絡、ウェブサイトの開設等)を重点的に行う。 (3)追加のフィールドワーク:(1)(2)の成果発表に際し、必要に応じて追加のフィールドワークを行う。
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Causes of Carryover |
2018年12月14日―16日に上智大学にて国際シンポジウム("Practicing Power in Global: Asia-Pacific: Environments, Migrants and Womanhood")を開催することが決定し、海外からの講師への旅費・謝金の支出が当初の予定より多く必要になったため。
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Research Products
(13 results)
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[Book] Routledge Handbook of Modern Japanese History2018
Author(s)
Akira Iriye, Ethan Mark, Barak Kushner, Penelope Franks, Mark Ravina, Antony Best, Christopher W.A. Szpeilman, Harald Fuess, Peter O'Connor, Sandra Wilson, Robert Cribb, Rotem Kowner, Martin Dusinberre, Gavan McCormack, Koichiro Matsuda, Kate Wildman Nakai, Sven Saaler, Michael A. Schneider, Roger H. Brown, Kato Yoko
Total Pages
532
Publisher
Routledge
ISBN
10.4324/9781315746678
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