2018 Fiscal Year Research-status Report
15・16世紀における少弐氏の総合的研究 ―日朝関係史と九州政治史の視角から―
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16K03018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 幸司 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (30364128)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 少弐氏 / 博多湾地域 / 朝鮮 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も、昨年度に引き続き、少弐氏の外交関係史料および国内史料の収集活動を継続しておこなった。この活動のために、東京大学史料編纂所などの研究諸機関へ出張して収集活動をおこない、あわせて収集史料のデータ入力等の整理活動等をおこなった。また、少弐氏の外交活動に影響を及ぼしたであろう周辺事情の確認作業も、史料等にもとづいて考察をおこなった。とりわけ、韓国文集叢刊のような詩文集などの朝鮮側史料の博捜をおこなった。ただし、韓国文集叢刊はその分量が非常に多く、関連する時期のものを総めくりすることが年度内にできなかった。 また、少弐氏の活動が展開されていた博多湾を中心とする地域についても、国内動向と関連付けて重点的な考察をおこなった。その成果は、学会における研究報告や学術雑誌において論文を発表した。 2018年度は、当該科研の課題を達成する上で、その歴史的背景を考える上で参照となる各種展覧会がおこなわれており、例えば韓国国立中央博物館で開催されていた高麗展などを参観し、情報収集を適宜おこなった。 さらに、同様に、関連する研究報告が学会(2018年度日本史研究会大会)でおこなわれたため、学会へ出席し、討議をおこなった。 このように、相応の研究活動をおこなったが、想像以上に史料収集に手間取り(とりわけ前述の韓国文集叢刊)、限られた研究期間のなかで、研究目的を達成することができなかった。そのため、研究期間の延長を申請した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で収集することとしていた韓国文集叢刊の詩文集史料の博捜が、その分量の多さにより、想定以上の時間が掛かっている。そのため、当初の研究期間内に研究を総轄することができず、やむをえず、研究期間の延長を申請し、2019年度の研究の完成を目指すこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の見通しはほぼついており、研究期間の延長を申請して許可された2019年度中に、研究課題を完遂することができると考えている。
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Causes of Carryover |
収集予定史料が、想定以上に膨大であったため、研究期間内に作業が終了しなかったためと、それに費やす研究経費が年度内に執行できなかったためである。
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Research Products
(4 results)