2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic Study on Joint Movement between Socialist and Communist
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16K03048
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河西 英通 広島大学, 文学研究科, 教授 (40177712)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社共合同 / 人民民主主義 / 人民戦線 / コミンフォルム批判 / 六全協 / スターリン批判 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究「社共合同運動の基礎的研究」は、①戦後に展開された社共合同運動の世界史的意味を念頭に置きながら、②中央政治過程における運動の歩みを詳細に復元するとともに、③地域における運動の実態を、運動の最先端にあった青森県のケースを中心に明らかにし、最終的に社共合同運動の焦点化を通して、戦後政治史と地域史の再構築、戦後史像の再描写をめざすことを目的とした。 研究一年目の平成28年度において、政党メディア、全国紙などの全国メディア、青森県を中心とする東北地域メディア、関係者へのインタビューを行い、二年目の平成29年度における共産党関係資料、社会党関係資料の調査をふまえて、最終年の平成30年度は東北以外の地域史料の調査をすすめるとともに、運動のもつ世界史的問題をさぐるために国立国会図書館所蔵の英文資料の分析にも着手し、社共合同運動が国内政治のみならず、東アジアにおける戦後史にとっても重要なモメントを有していたことを明かにした。 研究期間全体を通じた研究成果を平成30年度末に『「社共合同」の時代』と題して同時代社より刊行した。本文は434頁、注・参考文献リスト・あとがきを加えると566頁、索引までを総計すると570頁を超える。章立ては以下の通り。序章:社共合同とはなにか、(第一部)第1章:人民戦線の模索、第2章:救国民主連盟と共産党、第3章:民主戦線から社共合同へ、第4章:社共合同路線の成立、第5章:社共合同の展開、(第二部)第6章:青森県社共合同前夜、第7章:青森県社共合同の誕生、第8章:青森県社共合同の拡大、第9章:青森県社共合同の行方、第10章:青森県社共合同の思想、(第三部)第11章:社共合同の全国的展開、第12章:社共合同の東北的展開、第13章:コミンフォルムと党分裂、第14章:六全協とスターリン批判、終章:戦後日本と地域社会の中の社共合同
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