2018 Fiscal Year Annual Research Report
A history of animal welfare in modern Britain
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16K03108
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
伊東 剛史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | イギリス史 / 文化史 / 社会史 / 動物福祉 / 動物倫理 / 動物観 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近代イギリスの動物福祉に関する報告者のこれまでの研究成果に立脚し、動物福祉の歴史的変容を総合的に捉える視座の構築を目指すものである。そ のために、新たな史料群の発見・分析を通じて、動物福祉の実践、理念、制度という3つの視角からこの研究課題にアプローチする。3年目(最終年度)にあたる2018年度は、補完的な史資料調査を行いつつ、本研究の総括を進めた。その過程で、本研究のテーマであるイギリスの動物福祉、およびサブテーマのひとつであるロンドン動物園についての講演の機会を得たため、本研究の成果を社会に還元するためのアウトリーチ活動にも取り組むことができた。さらに、ドイツの学術出版社De Gruyterより刊行予定の Handbook for Historical Animal Studies に「動物園の歴史」についての章を寄稿する依頼をうけて、リサーチ対象を拡大したため、イギリス以外の地域にも視野を広げることができた。それにより、ヨーロッパ内外との比較の視点からイギリスの動物福祉の特性について歴史的理解を深めることができた。前年度から取り組んできたヨーロッパとの比較の視点から日本の動物園史に取り組んだ論文、Flying Penguins in Japan's Northernmost Zoo に関しては、編者の指摘を受けて推敲を進め、年度内に校了となった。2019年5月に刊行予定である。以上のように、本年度は研究成果のとりまとめ、アウトリーチ、および派生的展開の追求について大きな進展があった。研究プロジェクト終了後に執筆予定の単著に向けて、十分な準備ができたと考える。
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Research Products
(7 results)