2017 Fiscal Year Research-status Report
ブルゴーニュ移動宮廷と在地社会をめぐる比較・交流史的考察
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16K03117
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| Research Institution | University of Miyazaki |
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Principal Investigator |
中堀 博司 宮崎大学, 教育学部, 准教授 (90423558)
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2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 西洋史 / 宮廷 / ブルゴーニュ / 中世 / 比較・交流史 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2年目の2017年度には、研究代表者の中堀が、低地地方における最有力都市の一つリルを中心としたフランドル、アルトワ、エノーの複数の都市のほか、最後の第4代ブルゴーニュ公シャルルの死没地であるロレーヌ地方のナンシーを調査対象として以下の通り資料調査・収集を行った。
①リル：リウール宮殿礼拝堂遺構、ド・ラ・サル館（旧フランドル伯邸）跡（金羊毛騎士団総会・雉の誓いの宴等会場）、ノーブル・トゥール（中世市壁塔遺構）、リル会計院跡、旧オスピス・ガントワ（施療院、現ホテル）、ほか。②ドゥエ：市庁舎・鐘楼、フランドル伯邸（のちカノン砲鋳造所）跡、サン・タメ参事会教会跡、ほか。③ヴァランシエンヌ：ドミニコ会サン・ポール修道院跡（騎士団総会会場）、エノー伯邸跡、ほか。④イープル：旧毛織物ギルド会館・市庁舎遺構（現博物館。なお、建物は現代の復元）、リル門（中世市門遺構）、フランドル伯邸跡、ほか。⑤サン=トメール：サン・ベルタン修道院遺構（騎士団総会会場）、旧サン・トメール参事会教会（現ノートル・ダム司教座聖堂）、ほか。⑥ナンシー：旧ロレーヌ公邸（第4代公シャルルを埋葬した隣接するサン・ジョルジュ参事会教会やコルドリエ教会を含む。現博物館）、ブルゴーニュ十字架広場（公シャルル死没推定地）、聖ヨハネ騎士団コマンドリの塔遺構（周辺にはサン・ジャン潟があり、公シャルルはこの付近に布陣・戦死）、ほか。
以上の関連史跡・建造物に関する調査のほか、ブルゴーニュ公の邸宅工事にかかわる主要な史料の調査・収集も実施した。また、ブルゴーニュ宮廷にかかわる諸都市や外交会談、あるいは貴族に関して、研究代表者・協力者それぞれが論文公表と学会報告を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、第1回海外現地調査を踏まえた上で、第2回海外調査において継続して史跡・建造物等のモニュメントおよび関連ドキュメントの資料収集が順調に行えたと思われる。また、調査の過程で成果報告に向けた全体の見取り図も徐々に構想され、今後の最終的な調査に収斂させていく予定である。そのため、限られた時間の中で焦点を絞っていく必要もある。
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| Strategy for Future Research Activity |
3年目の2018年度は、これまでの調査を踏まえた上で焦点をかなり絞りながら、ブルゴーニュ宮廷に所縁のある各都市に分散する、史跡・建造物等の調査と、図書館・文書館および博物館・美術館等における資料調査を進めていく。その際、既に得られた画像や資料等を随時整理しつつ、成果報告書の全体像を見通した上で、資料等の追加収集を行う予定である。また、研究協力者との年1～2回の打ち合わせをも含めて、国内の研究集会における情報交換や資料調査も継続して実施する。
また、これまで同様にブルゴーニュ宮廷をめぐる特定のテーマを絞り込みつつ、論文執筆や学会口頭発表等の成果公表を実施していく。
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| Causes of Carryover |
当初予定していた関連図書の購入を慎重に第2回海外資料調査後に先送りしたことや、2回の海外資料調査では不十分な部分を最終的な追加調査で調整しようとしたことによる。
追加の海外資料調査および国内資料調査・打ち合わせのための旅費と、図書・資料用の経費を、3年目・4年目の調査の進捗状況に応じて、使用する予定である。
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Research Products
(5 results)
