2018 Fiscal Year Annual Research Report
Variety of Payment Methods and Goods Traded in Colonial Mexico: An analysis of accounting records
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16K03124
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伏見 岳志 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (70376581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 正 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 講師 (60715035)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メキシコ / 会計史 / 史料学 / 商品流通 / 貨幣 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究代表者は、まず前年度までに試験的に構築してきたデータベースについて、より汎用性を高める修正作業をおこなった。そのために、まず研究分担者が前年度までに取り組んできたデータベース入力のルールを、より多様な帳簿に適応できるように拡張することに努めた。具体的には、前年度までの調査により、分担者が扱った帳簿と比較して差異が大きいスペイン側の帳簿について、複数の文書館(ブルゴス県立文書館、シモン・バエス財団、海事博物館研究部門、国立歴史文書館)および図書館(国立図書館、ブルゴス県立図書館)で閲覧・検討した。 いっぽう、研究分担者は、これまでメキシコ側の帳簿に依拠していた分析していた商品や貨幣の流通について、スペイン側での商品の受け取りに関する記録から再検討した。そのために、スペインの国立文書館の貴族部門や、マドリード県の各文書館所蔵の公証人記録なども参照した。その結果、同じ商品であっても場所によって呼称や数量単位などが異なることが確認された。 この結果を受けて、貨幣や商品に関する分類法を見直し、より大きい分類や小さい分類などの複数の区分法を用いることで、比較的フォーマットが類似する場合と、差異が大きい場合とのそれぞれのケースに応じた分析が可能になるようにした。 この修正をうけて、再定義したデータベースへの入力を順次進めた結果、とくにメキシコからスペインへの商品や貨幣の流通について、およびメキシコ各地への流通については、一定程度の分析が可能になった。 なお、帳簿の記述規則やそのデータベース化、および入力内容の部分的な解析結果については、ポルトガルおよびハンガリーで会計史やイベロアメリカ史に関する学会や研究集会で報告をおこなった。
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Research Products
(6 results)