2021 Fiscal Year Research-status Report
地震被災地の経験に立脚した震災復興策と防災・減災教育の地域間共有の促進
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16K03189
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
香川 貴志 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70214252)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地震被害 / 震災復興 / 防災・減災教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は前年度から引き続いてCOVID-19の影響による渡航規制が厳しい状態にあり、研究成果の発表とそれを巡る議論のためのカナダ国バンクーバー市への渡航ができていない。これは、感染防止・抑止の観点から日本と渡航先(カナダ)の双方において出入国時に宿泊施設や自宅等で1~2週間の待機を余儀なくされるためである。 現地で報告を予定しているのは、同じ環太平洋造山帯にあることから、カナダ西海岸の諸都市でも関心が非常に高い日本の防災・減災対策や都市復興の実情を伝えることである。もう少し具体的に記すと、直下型地震とも称されるプレート内断層型地震の典型である兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)、津波をともなう海底のプレート境界型地震の典型である東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による被害と都市復興、さらに本研究課題で研究代表者が学術論文にまとめたブリティッシュ・コロンビア州ポートアルバーニ市における防災・減災対策に関して現地の研究者へ伝えることである。 渡航先でのコアパーソンは"Reconstructing KOBE"(香川貴志・久保倫子共訳『よみがえる神戸』)の著者David W. Edgington氏(ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授)および氏の周辺にいる研究者であり、そこで議論と意見交換をすることになる。 上記のようなCOVID-19による諸事情に鑑み、本研究課題の研究期間の延長をJSPSに申請し、令和2年度に続けて許可をいただくことができた。渡航をめぐる規制や条件が緩和され、本務に支障をきたさないことが確認され次第に渡航して、上に記した業務を行いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究自体はほぼ完成に至っているが、最終報告のための渡航がCOVID-19の影響により実現できていない。渡航が可能になり次第、可能な限り早期に渡航を実現したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航が可能になり次第、できるだけ早くカナダ国バンクーバー市のブリティッシュ・コロンビア大学地理学研究室、および同大学名誉教授のDavid W. Edgington氏を訪問し、本研究課題で得た研究成果の報告と意見交換を行う。そこで得られる知見をもとにして、国内の初等中等教育における防災・減災教育の充実に寄与すべく啓蒙活動(小中高での授業提供や公開講座)を展開する。
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Causes of Carryover |
COVID-19による渡航規制の影響を受けて、研究期間の延長をJSPSに申請して許可を得た。次年度使用については、令和3年度が渡航制限により渡航不能であったため全額が令和4年度に繰り越されている。この経費は全額がカナダ国バンクーバー市にあるブリティッシュ・コロンビア大学及び同大学名誉教授であるDavid W. Edgington氏を訪ねて研究成果を示して議論するためのものである。したがって、全額が旅費(交通費及び滞在費)となる。
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