2018 Fiscal Year Annual Research Report
Historical geographies of memorial spaces about the battle of Okinawa
Project/Area Number |
16K03196
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
上杉 和央 京都府立大学, 文学部, 准教授 (70379030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜井 和史 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20614530)
川瀬 貴也 京都府立大学, 文学部, 准教授 (30347439)
藤本 仁文 京都府立大学, 文学部, 准教授 (90580580)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 沖縄 / 慰霊 / 葬送儀礼 / 沖縄戦 / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の2018年度は現地調査、公開検討会、報告書作成の3つの大きな作業をおこなった。 現地調査は、科研メンバー全員(研究協力者含む)が参加して、6月23日の慰霊の日前後に実施することができた。とりわけ糸満市域の慰霊祭、また京都の塔の位置する宜野湾市嘉数区の慰霊祭についての調査をおこなった。こうした成果については現地調査報告書『糸満市』のなかにまとめた。 これまで毎年、科研メンバー全体による検討会を実施してきたが、2018年度は6月24日に那覇市立壺屋焼物博物館にて第4回検討会を実施した。今回は、昨年度に引き続き、公開検討会と位置付け、研究メンバーだけの閉じた議論ではなく、関心のある研究者にも科研の途中成果を公開し、意見をもらう機会とした。検討会では、研究メンバー3名によって、宗教者の動向について、地域の葬制について、慰霊空間に用いられる材(モノ)について、といった多様な側面からの報告がなされ、それに関する活発な議論がなされた。 また、最終年度であり、これまでの調査成果をまとめる作業をおこなった。研究代表者・分担者・協力者がそれぞれ1編以上の研究論文を仕上げ、それらを取りまとめた報告書『沖縄の宗教・葬送儀礼・戦没者慰霊』を作成した。戦没者慰霊の地域差はもちろん、葬送儀礼との比較のなかで慰霊を検討する視角や、慰霊と宗教との関わりについての視角など、「地理・歴史・人からとらえる沖縄の慰霊碑」という科研タイトルに示されるような、多角的な研究成果をまとめることができた。
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Research Products
(11 results)