2022 Fiscal Year Research-status Report
ドイモイ期のベトナム農村における人口移動と社会変化に関する地理学的研究
Project/Area Number |
16K03207
|
Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
筒井 由起乃 追手門学院大学, 文学部, 教授 (10368186)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 一伸 鳥取大学, 地域学部, 教授 (50379616)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 人口移動 / 農村社会 / 社会変化 / ベトナム / 国際研究交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、市場経済化を進めるベトナム農村において、個々の経済活動がどのように展開し、社会や地域の特徴がどのように変化しているのかについて、人口移動という観点からアプローチするものであり、フィールドワークによるミクロなデータを基にしながら、ベトナム北部・中部・南部といった広がりをもった空間のなかで現状をとらえようとしている。 2020年度に、ベトナム北部・中部・南部の各地域において最終的なフィールドワークを実施する予定で、それぞれの地域の海外共同研究者らとともに準備を進めてきたが、新型コロナウィルスの影響で延期せざる得なかった。オンラインで海外共同研究者と都度、調整を続けてきたが、2022年度、ようやく対面での打ち合わせが可能となり、それまでに収集した資料を確認し、アンケート調査を実施することができた。研究代表者自身が当初の予定通りフィールドワークに参加できないなど、計画の変更があったものの、大枠では目的を達成することができた。 今年度の一番の実績は、懸案となっていたアンケート調査を北部、中部、南部の3地域すべてで実施することができたことである。これらアンケート調査の分析と併せて各地域の人口移動に関する資料の分析、2019年に実施されたセンサス調査の分析も進んだ。 北部ではバクニン省(紅河デルタ地方)、中部ではダナン市、南部ではホーチミン市とビンズオン省(いずれも南東部地方)で人口流入が顕著であること、南部のメコンデルタ地方で特に人口流出が多いことがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの影響で、研究代表者自身が当初の予定通りフィールドワークに参加できないなど、計画の変更があったものの、大枠では目的を達成することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる2023年度は、これまでに収集したベトナムの北部、中部、南部の3地域の人口移動に関するデータの分析をさらに進め、まとめていく。また必要に応じて、若干の追加調査を実施する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響によって、予定通りベトナム渡航ができず、フィールドワーク計画および研究打合せの計画が変更になったため、次年度使用額が生じた。追加調査、研究成果のとりまとめのための研究打合せや発表に使用予定である。
|
Research Products
(5 results)