2019 Fiscal Year Annual Research Report
Visual Anthropology in Digital Media: An Practice for New Dimension of Visual Ethnography
Project/Area Number |
16K03218
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Research Institution | Seisen Jogakuin College |
Principal Investigator |
村尾 静二 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (90452052)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 映像人類学 / エスノグラフィー / 老い / 芸能 / 芸術 / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は8月と12月それぞれに、調査地であるインドネシアのバリ島と首都ジャカルタを訪れ継続的に調査を行った。 バリ島の調査地では、民族誌映像作品の制作を前提に人類学調査を進めてきた伝統芸能、影絵人形芝居ワヤン・クリとその上演者の生活世界を対象にフィールドワークを行い、本研究課題に関する調査のまとめを行った。調査にご協力いただいた現地の方々と本研究課題でこれまでに行ってきたフィールドワークを振り返り、ここから発展的に展開しうる意義のある研究課題についても議論した。 首都ジャカルタでは、教育文化研究施設にて、情報収集、資料収集、撮影を中心にフィールドワークを行った。インドネシア国立博物館では、新館を再訪して、新たな展示物および展示方法について調査・撮影した。インドネシア新国立図書館では、研究論文を執筆するに際して必要となる文献の所蔵状況について調べ、所蔵図書については閲覧し内容を確認した。インドネシア・ナショナル・ギャラリーでは、インドネシア人のナショナル・アイデンティティは芸術を通していかに表象されてきたのかを理解するうえでの基礎調査を行った。そして、インドネシアで最初の現代アート美術館として開設された群島美術館(MACAN)では、多民族国家インドネシアにおいて現代アートという概念はどのように受容され、そこから新たにどのような文化が創られようとしているのかについての基礎調査を行った。これらの調査はいずれも科研課題に関連するものである。
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