2016 Fiscal Year Research-status Report
英・米・日本における法律辞典の受容と変容――典拠と誤謬の法学史的系譜を中心に
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16K03252
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 孝 東北大学, 法学研究科, 教授 (10241506)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 法律辞典 / 英米法辞典 / law dictionary / ブラックストン |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である今年度は,わが国でかつて広く用いられた最初の本格的な英米法律辞典である『英米法辞典』(有斐閣1952年)を材料に,それがBallentine’s Law Dictionary(以下Ballentine’s と略す)およびBlack’s Law Dictionary(以下Black’s と略す)を参照する度合が特に強い項目を判別した上で一覧表化するために,以下の作業を開始した。 この作業は,「参照度合の判別」という,内容の実質的な検証を要する高度の知的作業であり,『英米法辞典』所収の全項目についてこれを行うことは,現実的には到底不可能である。そこで,本研究では,以下幾重かの限定をかける前提作業に特に注力した。 第一の前提作業として,Ballentine’s およびBlack’sの全項目から,完全に手作業で,Blackstone,『イングランド法釈義』(以下『釈義』と略す)を明示的に引用している項目を抜き出し,そこに指示されている『釈義』の巻・頁を付して,一覧表にする。第二に,第一の作業による一覧表の項目に限定して,それに対する『英米法辞典』の説明として,ある程度大きな分量の説明文が附されている項目(『英米法辞典』の印刷上,おおよそ7,8行以上の説明文が附されているもの)で,かつ比較的古い歴史的基礎を有する用語を選別する。第三に,その上で,非常に基礎的で,かつ比較的古い歴史的基礎を有する用語のみを選別し,それに対する「参照度合の判別」を行う。 以上の,第一の作業,および第二の作業のうちの前半は比較的単純な作業であるが,極めて多数には上ることと,第二の後半および第三の作業は主体的な判断を入れなければできないものであることから,もっぱらわたくし自身が取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
厖大な分量のゆえに未だ上記の作業が完了せず,また何らかの成果報告を執筆するには至っていないが,このことは当初から予定されており,研究計画自体は全く問題なく,これに費やすことができた時間に応じて着実に進行していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も,研究計画調書に記載した計画にしたがい,このまま着実に作業を進展させる。
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