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2016 Fiscal Year Research-status Report

「制度」と表現の自由・学問の自由との関係についての理論的再検討

Research Project

Project/Area Number 16K03279
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

中林 暁生  東北大学, 法学研究科, 教授 (70312535)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords制度 / 表現の自由
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,アメリカ憲法学における「制度理論」の研究を行うことを通じて,図書館や大学などの「制度」と表現の自由論・学問の自由論との関係についての理論的な再検討を加えることを目的としている。
研究代表者は,本研究の準備作業として,すでに大学に関する研究に着手していた。そこで,本年度は,まず,これまで研究代表者が行っていた大学に関する研究を継続して行った。具体的には,大学に関するアメリカの判例研究を行いながら,制度理論についての理論的検討を行った。また,制度理論の日本における受容の可能性を探ることを目的として,いわゆる制度的保障の研究や,日本における大学の自治・学問の自由に関する研究を行った。
本年度は,さらに,文化施設に関する研究も行った。具体的には,公立博物館の入館拒否と情報摂取行為との関係が問題となった最近の下級審の裁判例(和歌山地判2016年3月25日判例集未登載)についての検討を行った。研究代表者は,これまで公立美術館や公立図書館・国会図書館についての研究を行ってきていた。従来は,もっぱら表現の自由との関係に着目していたが,今回は,知る権利との関係にも留意しながら従来の研究を捉えなおし,そしてその成果を踏まえつつ,2016年の和歌山地裁判決についての理論的な検討を行った。このような検討を行ったことにより,日本国憲法の下で,「制度」と表現の自由論との関係を考えていくための有益な視座を獲得することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は研究初年度にあたることから,当初は,アメリカの制度理論の研究を中心に行うつもりでいた。しかしながら,研究を進めていく過程で,次年度以降に行う予定だった研究の一部を前倒しで行うことが必要になったため,本年度行う予定だったものの一部を次年度以降に繰り越すこととなった。しかしながら,これはあくまでも研究の進め方の変更にすぎず,研究全体としてはおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

当初の計画を変更したが,本研究を遂行していく上で有益な視座を獲得することができたので,現在の研究計画で研究を進めていく予定である。

Causes of Carryover

当初は,パソコンを購入し,さらに,渡米して資料収集を行うことを予定していたが,研究計画を一部変更した結果,初年度は文献の収集を中心に行うことにし,次年度にパソコンを購入することにした。また,研究計画の一部変更の結果,一部の研究の遅れが生じたことにより,本年度渡米しても,国外出張費に見合う成果を得られないと判断した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

データの整理などを行うため,次年度にパソコンを購入し,また,次年度は渡米して資料収集を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 町立博物館による入館拒否と情報摂取行為2017

    • Author(s)
      中林暁生
    • Journal Title

      ジュリスト

      Volume: 1505号 Pages: 26-27

URL: 

Published: 2018-01-16  

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