2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the principle of the rule of law in the Civil Service Law--with reference to French law theory
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16K03280
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
下井 康史 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (80261262)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フランス官吏法 / 法治主義原理 / 公務員争訟手続 / 行政争訟 / 行政訴訟 / 行政規則 / 権利救済システム |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度も、前年度までに引き続き、まず、公務員法の特殊性を踏まえた法律の留保理論の修正という視点から、とりわけ、公務員法における行政規則の在り方、及び、権利救済システムとしての行政争訟法制の在り方という観点から、我が国の公務員法理論を精査した。この点に関連する本年度の成果として、「入門講座地方公務員法講義24行政整理」自治実務セミナー692(2020年4月)号(2020年)48頁-54頁、「要説地方公務員制度①」判例地方自治464号(2020年)112-116頁、「要説地方公務員制度②」判例地方自治465号(2020年)119-123頁がある。なお、同年度中に脱稿した「公務員法--処分性に関する最高裁判例から見た争訟手続法制の問題点」(現代行政法講座編集委員会編『現代行政法講座Ⅲ行政法の仕組みと権利救済』(日本評論社)が令和3年度中に刊行される予定である。 次に、フランス官吏法についての研究成果は未公表であるが、前年度に引き続き、2019年に改正された官吏法制の内容を精査しつつ、同改正を論じた原語論文の分析を通じ、同改正の理論的背景を検討するとともに、公務員法以外の行政法分野にも視野を広げ、わが国の行政規則理論に相当する法理論を検討した。 なお、当初は、フランスに出張し,現地での資料収集や、フランス人行政法研究者との意見交換を予定していたが、新型コロナウイルスの感染状況に鑑みて断念し、フランス人行政法研究者とのメールによる意見交換をするに止めた。
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Research Products
(4 results)