2018 Fiscal Year Research-status Report
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16K03372
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笹倉 宏紀 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (00313057)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 弁護士・依頼者間秘匿特権 / 証拠能力 / 刑事法学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間3か年目にあたる2018年度は,前年度までの研究の結果を踏まえ,さらに必要な情報・資料の収集に努めるとともに,研究課題を単独で遂行していることに起因するバイアス・見落としを避け,併せてさらなる知見の獲得を図るべく,内外の研究者との意見交換を積極的に行った。 とりわけ,研究着手時点では想定していなかった事態であるが,第20回比較法国際アカデミー福岡国際会議におけるナショナルレポーターに指名され,本研究課題の主題の一部を扱うセッションで報告し議論する機会を得たことは,研究遂行上,きわめて有益であった。すなわち,その準備の過程では,日本の法制の現状やその背景にある思考,そしてそれに対する自身の評価や改善策の提言を,日本法の基礎的知見を有さない者が理解し得るように言語化することを迫られたが,これは,自らの立論の論拠を吟味し改善・補強する効果を伴った。また,同セッションのジェネラルレポートや他の法域のナショナルレポート,およびセッション当日の報告によって,これまで比較法研究の対象としていた法域はもちろんのこと,それ以外の法域についても正確かつ最新の情報を入手することができた。さらに,同セッションに参加したジェネラルレポーターや複数のナショナルレポーターと同一の機会に直接意見を交換することができたことは,本研究課題の遂行に際して,大きな糧となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過年度において海外調査を見合わせた結果,2017年度においては「やや遅れている」状況であったが,研究実績の概要欄に記載したとおり,今年度においては国際会議への参加によって大量かつ正確な情報を一挙に入手することができ,当初計画に近いところまで進捗を図ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は研究期間最終年度にあたるので,これまでの検討の結果を整理し,成果をまとめるために必要な海外調査,文献・資料の補充の作業を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画していた海外調査を実施しなかったため。残額は,過年度の成果を踏まえて新たに計画している海外調査,および文献・資料の購入に充てる。
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[Book] Japanese Reports for the XXth International Congress of Comparative Law (Fukuoka, 22-28 July 2018)2019
Author(s)
Ichiro Kitamura, Kichimoto Asaka, Hitoshi Aoki, Masamichi Nozawa, Etsuko Sugiyama, Hiroo Sono, Tomotaka Fujita, Takahito Kato, Takashi Araki, Itsuko Yamaguchi, Naoya Yamaguchi, Hiroki Sasakura, Taro Komukai, Akio Yamanome, Masahiko Ohta, Akiko Ejima et al.
Total Pages
309
Publisher
International Center for Comparative Law and Politics, Graduate School of Law and Politics, University of Tokyo