2020 Fiscal Year Research-status Report
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16K03372
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笹倉 宏紀 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (00313057)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 弁護士・依頼者間秘匿特権 / 証拠法 / 証拠能力 / 刑事法学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の本来の最終年度は2019年度であったところ,研究成果のとりまとめに必須である公取委規則案・ガイドライン案の公表の遅れに伴う研究の遅延,および新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う渡航制限による海外調査未了のため,研究期間の延長を申請し,承認された。ところが,延長申請当時の予期に反して,新型コロナウイルス感染症の感染拡大は一向に終息せず,2020年度中に海外調査に踏み切ることができなかった。 そのため,国内でできることに注力することとし,昨2019年度に引き続き(ただしオンラインで)開催されたホワイトカラー犯罪に関する日米共同シンポジウムに登壇したほか,本研究課題と密接に関連する企業犯罪研究会に継続的に参加し,関連する情報を鋭意収集した。また,比較法国際アカデミー福岡会議での共同研究に参画したことで入手し得た各法域の情報についての分析検討を継続した。 2020年度中に公表し得た成果は,英文の共著書1点,前記シンポジウムにおける報告,および,本研究の副産物としての小稿1編と邦語の共著書1点である。このうち,英文共著書における担当章は,前記比較法国際アカデミー福岡会議に提出したナショナルレポートに,公取委規則の検討結果を組み入れるなど,会議開催後の我が国における展開を踏まえて大幅な修正を施したものである。 本報告書作成時点では,我が国及び海外における新型コロナウイルス感染症の感染状況の推移は予測の限りではないが,研究期間の再延長申請が認められたので,2021年度においては,海外調査を行うべく準備を進める。それが困難な場合には代替方策を検討し,なんとか本研究の所期の目的を達成すべく努力したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う渡航制限による海外調査未了のため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の情勢次第ではあるが,海外調査の実施を期し,その準備と並行しつつ,代替方策の検討も進め,海外調査ないし代替策の成果を踏まえて,研究成果の取りまとめを行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う渡航制限による海外調査未了のため。次年度使用額は,海外調査が可能になればその旅費,代替策を講ずるほかなくなった場合にはその代替策に要する費用,およびそれらに付随して必要となる文献の追加収集等の費用に充てる。
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