2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Study of Italian Medical Law: A challenge to introduce and apply into Japanese medicine
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16K03435
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
秋葉 悦子 富山大学, 経済学部, 教授 (20262488)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 法医学 / 医学倫理学 / 医学人文学 / 生命倫理学 / 人格主義 / グローバル・バイオエシックス |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年6月25日~27日、および2019年2月25日~27日の2回、それぞれ「平等な始まり。でもその後は?:グローバルな責任(Equal Beginnings. But Then?: Global Responsibility)」、「ロボット倫理学:人間、機械、そして健康(Roboethics: Humans, Machines and Health)」をメイン・テーマにローマで開催された教皇庁生命アカデミー主催の国際会議でシンポジウムの企画およびモデレーターを務めるとともに、グローバル・バイオエシックスのワーキング・グループのメンバーとして議論に加わった。国内では、日本生命倫理学会、日本精神科医学会、国立大学附属病院医療安全管理協議会の三学会の年次大会、学術総会等での講演(日本精神科医学会については合わせて座長)の機会に恵まれ、国内外の研究および臨床の第一線で活躍されている諸氏と意見交換を図ることができた。 今日、グローバル化の波は、医療現場にも様々な深刻な問題を引き起こしている。ここ数年、イタリアで急ピッチで展開されている医学人文学研究・教育の国際化・世俗化の多面的かつ徹底的な取り組みは、その危機感の反映である。同様の取り組みを日本でも試みるべく、イタリアの最新の医学人文学教育プログラムを医療従事者の卒後教育、所属大学医学部と経済学部の専門教育、ゼミナール、および一般教育に導入する取り組みを開始し、医学部生1名をローマ聖心大学医学部附属病院の短期留学に送り出した。また、医学部生、医療事故を研究テーマにしている経済学部生を伴って、災害医療のリスク・コミュニケーションの先進的な取り組みを実施している福島県立医科大学病院および被災地の役所、診療所などの視察を行った。現在、すでに数カ国語に翻訳されている医学人文学の基本文献の翻訳を進めており、年内の刊行を予定している。
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