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2016 Fiscal Year Research-status Report

後期マッキーバーの「社会科学」論

Research Project

Project/Area Number 16K03483
Research InstitutionKokugakuin University

Principal Investigator

苅田 真司  國學院大學, 法学部, 教授 (30251458)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2021-03-31
Keywordsマッキーバー / アメリカ / 社会科学 / 社会学
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、多元主義的政治理論で知られるロバート・マッキーバーの社会科学方法論について、特に1930年代以降に展開された方法論的な著作に着目して分析を行うことを目的としている。今年度は、研究計画に従い、以下の作業を行った。
1)4月から9月期においては、関係文献の収集に努めるとともに、既に入手された文献を元に後期マッキーバーの社会理論の開明を目標とした分析を行い、特にその社会科学観についていくつかの成果を得た。具体的には、同時代のコロンビア大学という場の持つ重要な意味、とりわけ同僚であったロバート・リンドとの関係の意義について、まとまった見解を得ることができた。また、マッキーバーの主要な論敵の一つとして、同時代のヨーロッパから流入しつつあった論理実証主義的な社会科学が存在するが、その実態の解明についての糸口を得ることができた。
2)10月から3月期においては、収集した文献を元に、上記した論理実証主義的な社会科学論および推測統計学の応用としての社会科学の両者に対するマッキーバーの議論をより詳細に分析することによって、後期マッキーバーのアメリカ社会科学史における位置の確定に向けた作業を前進させることができた。また、社会学を越えた社会科学史一般に関するこの研究の意義をより明確にするため、アメリカ社会科学史に関する従来の見解を再検討するとともに、マッキーバー思想の全体像についても、改めて考察を行い、この研究が位置づけられるべき歴史的文脈をより明確にすることに努めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画に従って概ね順調に進行している。マッキーバーにおける論理実証主義的な社会科学論の重要性が予想外に大きかったため、その分析にやや時間を取られた関係で、当初の計画予定に合った社会システム論の萌芽期の歴史分析が未着手であるが、全体の進行に重大な影響はない。

Strategy for Future Research Activity

平成28年度の分析によって得られた知見を元に、特にコロンビア大学におけるマッキーバーの社会科学の組織化活動に関する分析およびその思想的影響関係の分析を行う。
4月~9月期においては、公刊された資料および国内で入手可能な文献を中心として分析を行い、上記課題についての概要を把握する。
10月~3月期においては、コロンビア大学図書館で現地調査を行い、特にRobert M. MacIver Papers,1930-1969を閲覧し、必要な部分を複写する。帰国後、持ち帰った資料の分析を開始する。
なお、4月~9月期においては、平成28年度の研究成果に基づく論文を執筆予定である。

Causes of Carryover

アメリカ社会科学論に関する外国文献の一部に、出版および納品の遅れが生じたため、若干の残額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

当年度の文献購入費として使用する。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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