2018 Fiscal Year Annual Research Report
Citizenship education and policy evaluation
Project/Area Number |
16K03499
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
山谷 清志 同志社大学, 政策学部, 教授 (90230599)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今川 晃 同志社大学, 政策学部, 教授 (50183744) [Withdrawn]
窪田 好男 京都府立大学, 公共政策学部, 教授 (60330411)
橋本 圭多 神戸学院大学, 法学部, 准教授 (60755388)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 地方創生 / 18才選挙権 / アカウンタビリティ / 行政事業レビュー / 政策評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は以下の成果が得られた。第1にアカウンタビリティが3E(economy、efficiency、effectiveness)に重点を移したことはよく知られるが、ここではそれが困難だという点が判明した。特に「地方創生」は抽象度が高すぎるので、目標達成の成果を見る有効性の評価はきわめて難しい。次善策として個別事業に分解し、その効率を判断する代替案を考えるべきである。行政事業レビューの成果を、18才選挙権を定着させる議論に活かすのは可能性で、これは抽象度の高い政策に有効な方法かも知れない。ただ、地方創生は政権中央がトップダウンで進めた政策なので、地方の創意工夫をうまく引き出していない。その中で行政事業レビューの対象にされると、効率一辺倒になり政策の将来について間違ったメッセージを出す恐れがある。 第2の柱は18才選挙権の実を上げる活動を地域社会でどように行うべきか、そのアイデアを探る研究活動であった。研究実践は①大学コンソーシアム京都第14回京都から発信する政策研究交流大会(2018年12月)、②2018年度南丹市市民提案型まちづくり活動支援交付金(大学枠)「定住促進関連事業の実用重視評価によるプログラム評価 一新型評価による定住促進関連事業の評価と発信一」(代表者:窪田好男)、③宇治田原町「行政評価ヤングレビュー評価会」(コーディネーター:窪田好男)である。なお、高校に関してはサンプル調査として青森県立青森高校、同志社国際高校で校長や教員にヒアリングを行った。その結果、18歳選挙権の活動を模擬投票や座学の訓話に留めざるを得ない高校側の実情が判明した。すなわち、高校の教員と生徒には時間も資源も無いという事実である。地方創生と18歳選挙権は、理念は正しいがそれを適切に進めるだけの資源、時間的余裕が無いなかで、効率の議論が始まる恐れがあると結論づけざるを得ない。
|
Research Products
(9 results)