2016 Fiscal Year Research-status Report
グローバルプレイヤーとしてのフランスの「影響力外交」の考察
Project/Area Number |
16K03515
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
渡邊 啓貴 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (80150100)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | フランス / ヨーロッパ / 影響力外交 / 文化外交 / パブリックディプロマシー / 移民・難民 / テロ / BREXIT |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績 本年はEUの難民・テロ問題やBREXITが大きな話題となったので、その関連の報告や分析との関連でフランス外交について論じる機会が多かった。 2016年4月14日には「統合のプロセスとしての「欧州騒乱」 ---理念と現実のジレンマ---ギリシャ財政危機・ウクライナ危機・難民・移民・テロ 日本記者クラブで報告 2016年4月27日には日欧のシンクタンクの間での研究会で発表した。JIIA FRS Meeting 2016年6月3-4日にはパリ大学ソルボンヌでの国際会議「COLLOQUE DE LA REVUE RELATIONS INTERNATIONALES A L’OCCASION DES 20 ANS DE L’ASEM LE DIALOGUE ASIE-EUROPE, XIXe-XXIe SIECLES Colloque historique international, Le Japon et la relation euro-asiatique で日欧関係について報告した。 2016年6月25日には 慶應法学会報告「テロ・難民・移民問題がもたらす欧州統合の危機---仏オランド政権の試練」(2017年5月『法学研究』にて出版) / 2016年9月30日「クールジャパンは今のままでいいのか」Yomiuri on Line 2016年10月22-23日神戸大学で Research on the Public Policies on Migration, Multiculturalization and Welfare for the Regeneration of Communities in European, Asian and Japanese Societiesにおいて、EU alone cannot accommodate all the refugees, Japan should get involved proactively の題名で報告した。 2016年12月2日早稲田大学にて「 欧州諸国の社会統合とテロリズム」報告。そのほか、総計100件ほど新聞・情報誌・TV・ラジオなどに記事・談話などを祖発表した。 とくに12月11日-16日ベルリン・ブリュッセルを訪ね、ドイツ文化外交研究所で研究部長らと議論したことは大変有益だった。次年度以後の研究協力企画のきっかけとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
進捗状況 今年は立ち上げの意味もあって、ドイツやブリュッセルを訪問した。とくにドイツではベルリンの文化外交研究所できちんとした議論ができ、また活動について理解を深めることができ、大変有意義であった。今後の研究協力の可能性に大いに期待が膨らんだ。 フランスとアジア・日本との関係についてASEM成立20周年記念のシンポジウムに出席できたことは有意義だった。ほかのアジア諸国の文化外交・パブリックディプロマシーの進展は目覚ましく、相対的に我が国の対応を再検討する必要性を感じた。 本年は文化外交・パブリックディプロマシーの知見を広めることを重視した。次年度以後の理論的深化の重要なステップとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究 次年度以後は、理論的枠組み、とくに比較研究の視点から欧州諸国・フランスの文化外交について整理をしていきたい。その過程でできれば、日本に独仏などからの専門家を招待し、シンポジウムを開催できれば良いと思っている。さらにそれを基礎として、関連分野・地域の日本の研究者とともに恒常的な研究会合を開催し、報告の機会を作って、論文として発表したい。
|
Research Products
(12 results)