2017 Fiscal Year Research-status Report
幸福度指標と都市圏及び都市の階層性に関する実証的研究
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16K03675
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
辻 隆司 愛知大学, 経済学部, 教授 (00626905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽森 茂之 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (60189628)
児玉 恵美 広島修道大学, 健康科学部, 准教授 (80435156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 主観的幸福度 / 都市圏 / 都市の階層性 / 地域経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、引き続き本調査研究の理論的基盤を形成する幸福の経済学及び心理学に関する先行研究のサーベイを進めた。また、総合計画等の地域政策の検討や評価に幸福度指標の導入を検討している地方自治体の取り組み実態に関する文献・資料等の収集も継続した。その結果、幸福度指標の導入を検討している地方自治体の事例が追加的に数件存在することが明らかになるとともに、これまで導入を進めてきた地方自治体も新たな取り組みを展開する事例もみられた。 さらに、指標体系の詳細や具体的な検討プロセス等を把握するために、特徴的な取り組みを行っている主要な地方自治体に対して訪問ヒアリング調査を継続的に実施した。平成29年度は、小樽市、珠洲市、小松市の3件を対象に訪問ヒアリング調査を実施した。まず、小樽市は、平成 27 年に「小樽市総合戦略」を策定しているが、この中で市民幸福度ガイドラインを策定している。また、珠洲市は住民の幸福度の向上を目標とした「珠洲市まちづくり総合指針」を設定しているが、その基本指標に資する目的で幸福度調査を実施している。そして、小松市では平成25年に「こまつ幸せへの「道しるべ」プラン」を策定し、その中で、市民の主観的幸福度を分析している。これらの事例を対象に、幸福度指標導入の目的と経緯、指標の特徴と体系、具体的な活用方法、指標の構築・更新体制等について聴取・分析し、地方自治体の政策検討に幸福度指標を導入する上での一般的な課題の抽出を試みた。現在、これらのヒアリング調査結果の整理分析を進めているところであるが、まず、門真市の事例については論文にまとめ、大学紀要にて発行した(辻隆司(2017)「地方公共団体における幸福度関連指標の導入事例─門真市のケース─」『経済論集』第204・205号、愛知大学経済学会)。他の事例に関しても調査結果の整理が進み次第、順次論文としてまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地方自治体向けの訪問ヒアリング調査は全体で10件程度実施する予定であったが、現状、累計6件にとどまっている。理由としては、ヒアリングの日程について先方と都合が合致せず次年度にずれ込むケース(1件)や、首長の交代等により幸福度指標に関する今後の取り組みが不透明となり、ヒアリング調査を引き受けて頂けないケース(2件)もあったためである。 他方、主観的幸福度に関するアンケート調査については、先行研究サーベイの結果を踏まえ調査対象地域を再検討するなど、当初計画から修正する可能性が高くなっている。また、アンケート調査については、住民の環境配慮意識や行動の幸福度への影響などの新たな視点を加味することも検討しており、アンケート調査の実施は次年度に行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度中にアンケート調査の実施を確実に完了する。また、地方自治体へのヒアリング調査については、必要に応じて実施する。まずは、これまでに実施した6件のヒアリング調査の整理分析を行い、追加的な調査の必要性の有無を検討した上で今後の対応を決定する。
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Causes of Carryover |
地方自治体向けの訪問ヒアリング調査は全体で10件程度実施する予定であったが、現状、累計6件にとどまっている。理由としては、ヒアリングの日程について先方と都合が合致せず次年度にずれ込むケース(1件)や、首長の交代等により幸福度指標に関する今後の取り組みが不透明となり、ヒアリング調査を引き受けて頂けないケース(2件)もあったためである。 他方、主観的幸福度に関するアンケート調査については、先行研究サーベイの結果を踏まえ調査対象地域を再検討するなど、当初計画から修正する可能性が高くなっている。また、アンケート調査については、住民の環境配慮意識や行動の幸福度への影響などの新たな視点を加味することも検討しており、アンケート調査の実施は次年度に行うこととした。 なお、アンケート調査は、大規模なものを予定しており、研究費残額の過半を費やす予定である。その他の使用計画としては、必要に応じて実施する追加的なヒアリング調査の旅費やアンケート調査会社・分担研究者等との打合せのための旅費等を主に見込んでいる。
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Research Products
(1 results)