2018 Fiscal Year Annual Research Report
Business cycle and health in Japan
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16K03694
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
井深 陽子 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (20612279)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱秋 純哉 法政大学, 経済学部, 准教授 (90572769)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 失業率 / 健康状態 / 所得変動 / 遺産 / 健康投資行動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、景気変動が健康の水準に与える影響とその背景にあるメカニズムを日本のデータを用いて実証的に明らかにすることを目的とする。最終年度である平成30年度では、本研究の総括として、次の四点を主要な成果として挙げる。第一に、景気変動が健康に与える影響に関する研究の成果の一部を書籍としてまとめて出版した。同書籍では、時系列および地域での有効求人倍率の差異を用いて、1976年から2016年の間に日本において景気変動が死亡率にどのような影響を与えるのかを分析した。長期データを用いた分析により、時代によって関係性が変化していることが示された。さらに、景気変動が健康状態に与える影響のメカニズムに関して二本の研究論文の執筆と一本の学会報告を行った。第一の研究では、厚生労働省「国民生活基礎調査」と「人口動態調査（死亡票）」を用いて、性別・年齢・死因または健康状態別での影響を詳細に分析することで、どのような経路を通して健康に影響を与えるのかに関する考察を行った。考察により、労働時間の変化が鍵となるメカニズムであることが示唆されたため、労働時間別の影響の差異に注目した分析を追加的に行った。第二の研究では、慶應義塾大学「消費生活に関するパネル調査（JPSC）」を用いて、遺産の受取という外生的な所得変化に注目し、所得受取が健康に与える影響を分析した。第三の研究では、メカニズムの一つである景気変動による健康投資行動の変化に注目し、厚生労働省「国民生活基礎調査」を用いて、景気変動が健康診断およびがん検診の受診に与える影響について検証し、第13回医療経済学会にて結果を報告した。
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