2018 Fiscal Year Annual Research Report
Self-renewal of the Production Center of Traditional Crafts Industry and Entrepreneurship: A Study of the Pioneering Inter-organizational Collaboration
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16K03887
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
山田 幸三 上智大学, 経済学部, 教授 (40240014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 博之 滋賀大学, 経済学部, 教授 (20242969)
柴田 淳郎 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (10437452)
出口 将人 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40305553)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 企業家活動 / 経営戦略 / ビジネスシステム / 組織間協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、有田焼陶磁器産地と山中漆器産地を対象とし、量産化による脱伝統的生産方法を図る事業者と、陶磁器と漆器の伝統的技術や技能を基盤として、産地外部の国内外のデザイナーとの協働による現代的デザインの新商品開発を試みる事業者に対して追加の実地調査を実施した。現在、ビジネスシステム論と企業家論の視点から調査結果の再検討と分析を進めており、産地の存続を可能にする組織間協働における主要な事業者の役割について総合的考察を試みている。 山中漆器産地の第一次的な分析結果は、研究代表者と研究分担者が、「山中漆器産地の存続と企業家活動」『滋賀大学経済学部Working Paper Series』No.285として取り纏めた。ワーキングペーパーの分析を深化させ、査読付き学術雑誌に投稿予定である。平成28年度から調査した陶磁器産地については、有田焼陶磁器産地の組織間協働と企業家活動に関する研究報告を行い、学術論文を公刊した。具体的には、上智大学山田幸三が『企業家研究』収録査読付き論文「産地の自己革新と企業家活動」として公刊した。学会報告については、コールフォーペーパーによって、山田幸三による2つの研究報告が採択された。2018年6月9日開催の組織学会2018年度研究発表大会では、「産地の存続と企業家活動」として、また、2018年7月21日開催の企業家研究フォーラム2018年度年次大会では、「産地の存続と企業家活動」として、産地商社が主導して窯元と海外のデザイナー事務所とが産地の分業による生産プロセスで連携したオープンイノベーションによる商品開発と産地の存続との関係について報告した。さらに、2つの学会報告の内容を産地の自己革新の視点で深化させ、2019年3月27日開催の東北大学日本学シンポジウムで「日本におけるモノづくりの伝統と革新:「産地」の形成と発展」として研究報告した。
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