2021 Fiscal Year Annual Research Report
The interaction between national and regional institutions: An institutional theory approach to multinational enterprises
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16K03899
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| Research Institution | Hosei University |
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Principal Investigator |
安藤 直紀 法政大学, 経営学部, 教授 (50448817)
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2016-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 国際経営 / 多国籍企業 / 制度理論 / 地理的多角化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
世界各地域で経済的な統合が進展している。その結果、地域ごとの経済的、政治的、法的な制度が創出され、国を分析単位とした従来の研究方法では、制度と多国籍企業の関係を限定的にしか理解できない状況となりつつある。本研究では、従来から研究されている国の制度のほか、地域の制度を導入することで、制度理論を基盤とした多国籍企業の研究を拡張することを目的としている。
研究期間全般を通して、日本企業を中心に、国の制度や地域の制度の特性、２つの制度の下での地域内姉妹子会社間の協業、などを調査してきた。インタビュー調査の結果などから仮説を立て、日本企業のパネルデータセットを用いて、統計分析を行ってきた。
最終年度は主に、地域の制度の多国籍企業への影響を分析した。多国籍企業は、ヨーロッパなどの地域内で地理的な多角化をし、地域内海外子会社の協業を促進することがある。協業を行うときは、地域の制度からの影響を受けると仮定し、地域内地理的多角化と海外子会社のパフォーマンスの関係を分析した。線形、U字型等をテストしたが、分析を進めるうちに、地理的多角化の直接的な影響よりも、それを左右するモデレータの存在が重要であることがわかってきた。様々なモデレータをテストするなかで、多国籍企業の地域内地理的多角化からの利益を多く受けるのは、地域内で孤立した子会社や、規模の小さい子会社であることがわかってきた。このような海外子会社は、子会社内、あるいはホスト国内にリソースのプールが十分ではない。そのため、多国籍企業の地域内地理的多角化を通して、地域内の姉妹子会社のリソースにアクセスできるようになると考えらえる。前年度の分析からも同様の結果がある程度わかっていたが、最終年度は、様々な統計モデルを使うことによって、結果が安定的であることを確認した。この他、考えうるいくつかのモデレータのテストを、数種の統計モデルを用いて行った。
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