2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K03901
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
田路 則子 法政大学, 経営学部, 教授 (00322587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 優 法政大学, グローバル教養学部, 教授 (20511281)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ベンチャー企業 / 起業意思 / 起業機会 / ノービス起業家 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究では、起業機会を活用して実行していくことつまり、一貫したビジネスアイデアの下で経営を続けるか、方向転換をはかるかという議論がある。我々の2012年から2014年の変化を測定した定量調査(WEBビジネスを対象)では、一貫したビジネスアイデアの企業群の成長性が高かった。しかし、それを実行するビジネスモデルについては、変更した企業群の成長性が高かった。これは、先行研究で指摘されてきた、環境に合わせて柔軟に戦略変更することの有効性と一致する。(McGrath and MacMillan,2000; Morris and Kuratko,2002)。 この89社を2016年まで追うと、出口(株式公開か売却)を迎えた9社と大きく成長している3社のビジネスアイデアの一貫性は次の通りであり、ビジネスモデルの変更については詳細な調査が必要である。 株式公開:エニグモ (海外在住者へブランド品買い付けの依頼サイト=不変)、アライドアーキテクト (ソーシャルメディア活用のマーケティングサービス=不変)、クラウドワークス(自治体向けの非対面の仕事マッチング=不変)、アイモバイル(アフィリエイト等からふるさと納税サイト=追加)、マイネットジャパン(各種サービスからゲームのセカンダリ=追加)。 拡大または売却:グラモ(通信機器連携のリモコン=不変)1億売却、スタンドファーム(請求書発行=不変)10億売却、U-NOTE (大学生向けノート=不変)?売却、グランドデザイン(アプリ等から店舗クーポン支援=追加)9千万売却、コイニー(モバイル使ったクレジット決裁=不変)、みんなのマーケット(サービス業のポータルサイト=不変)、ポート(就活支援から遠隔医療診断=追加)9億円調達
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
若手の起業意思の調査は、2016年に集めた大学生の起業意識調査GUESSSが日本で1400票を集め、国際データとの比較を行っている最中である。起業家教育の科目を履修する率は半数を超えているが、在学中に起業準備する率は世界水準の半分である。起業の予定は、卒業時点では低いものの、5年後は4倍以上が検討していると答えているのが特徴的である。 さらに、起業家教育の3日間のイベントであるStartup Weekend参加者30人へのプレ調査では、イベントでの学習効果が大学の講義での学習効果よりも高い参加者ほど、起業意思が高まることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
WEBビジネスの調査は、引き続き、サンプルの成長を追いながら、インタビューを実施していきたい。 GUESSSの分析は、共分散構造分析を使って、起業意思を高める要因を明らかにする。 Startup Weekendの分析は、本年のイベントで実査を行ってサンプルを増やし、精度の高い結果を導出したい。
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Causes of Carryover |
研究の進捗は順調であり、年度末につき、カードの領収書の入手が間に合わなかったことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
カードの領収書が間に合わなかった額は千円に満たなかったので、それは書籍購入に充てたい.
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Research Products
(2 results)