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2017 Fiscal Year Research-status Report

ノービス起業家の起業意思と事業化プロセス

Research Project

Project/Area Number 16K03901
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

田路 則子  法政大学, 経営学部, 教授 (00322587)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 新谷 優  法政大学, グローバル教養学部, 教授 (20511281)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords起業家活動 / スタートアップ / 機会認識 / 成長要因 / 起業意思 / ネットワーク / 起業家教育
Outline of Annual Research Achievements

GUESSS 2016は、参加国全体50カ国、1,082の大学が参加して行われた、大学生の起業意識調査である。全体で122,509件の有効回答を集めている。日本では24大学・大学院が参加し、1490件の有効回答を得た。
参加国全体と日本の集計結果を比較したところ、卒業直後および卒業5年後のキャリア選好においては、日本の学生は参加国全体よりも従業員となることを希望する学生が多い(卒業直後80.4%、卒業5年後61.0%)。参加国全体では、卒業5年後に起業家になることを希望する者が38.2%であるのに対し、日本は8.8%にとどまっている。その他、起業意思、個人のスキルの自己評価等、ほとんどの項目について日本の学生は参加国全体の平均値よりも低いことがわかった。また、学生の起業意思を高める要因について共分散構造分析を行ったところ、「大学の環境」が直接的に起業意思を高め、「大学の講義」が「起業に対する態度」と「スキルや能力に関する自信」を介して起業意思を高めていることが確認できた。
首都圏のWEBビジネス89社を対象にした質問票調査で成長要因を調べた。
ビジネスアイデアを一貫して追求し、革新性の高い製品サービスとして事業化することが成長の前提になる。しかし、その製品サービスでは成長が望めなくなることもありうる。その場合は、環境に合わせて戦略を柔軟に変更することで、成長の機会を得る。技術系のスタートアップにはCEOとCTOのふたりが必要である。日本でも、創業チームはひとりではなく、複数必要であるという実証ができた。資金調達については、シード資金を投資家から調達することができなくても、自己資金と知人からの投資で持ちこたえて、シリーズAを引き込み、成長軌道に乗せていることがわかった。逆に表現すると、開発から上市までの時間をできるだけ短縮することが重要となる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

日本におけるデータの収集は、ほぼ終わっている。日本語の論文発表もできている。WEBビジネスの調査は、過去に作成したビジネスケースや、文書化できていないインタビューデータもある。起業機会について、深い考察を進めたい。また、現在、在外中となったため、スウェーデンのデータも考察を進める助けになると思っている。これは定性研究になる。
大学生の起業意識調査のGUESSSの日本レポートをスイスの本体サイトに公開し、Research Gateにも載せている。ダウンロードが見られることから、世界的に日本への関心があることがわかる。この質問票調査の2018年版の準備を進めており、文科省の起業家教育プロジェクトEDGE参加校に散布の予定で交渉している。

Strategy for Future Research Activity

大学生の起業家教育プログラムやイベントに参加する前と後で、起業意識に変化があったかどうかを調べるために、Startup Weekendでの実査を進めている。2年間かけて60票ほどが集まり、今年度も30ほど追加できる予定であるので、まとめれば、分析結果を公表したい。
また、WEBビジネスの成長要因としてネットワークに注目しており、既に学会発表もしたが、英語での投稿受理に向けて努力したい。以下の仮説を検証できている。
H1:社会的能力が高く、ネットワーキングが活発な起業家ほど、知己ネットワークサイズが大きい。H2: 社会的能力が高く、ネットワーキングが活発な起業家ほど、ビジネスメンターが多い。H3: 知己ネットワークサイズが大きいほどビジネスは成長する。H4: ビジネスメンターが多いほどビジネスは成長する。

  • Research Products

    (5 results)

All 2018 2017 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] Chalmers University of Technology(Sweden)

    • Country Name
      Sweden
    • Counterpart Institution
      Chalmers University of Technology
  • [Journal Article] WEBビジネスにおけるスタートアップの成長要因―首都圏における定量調査と事例分析―2018

    • Author(s)
      田路則子・新谷優
    • Journal Title

      ベンチャーズレビュー

      Volume: 31 Pages: 63-67

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 大学生の起業意識調査レポート-GUESSS 2016調査結果における日本のサンプル分析-2018

    • Author(s)
      田路則子・鹿住倫世・新谷優・本條晴一郎
    • Journal Title

      『インベーションマネジメント』法政大学

      Volume: 15 Pages: 109-129

    • Open Access
  • [Presentation] アカデミックスピンオフにおける起業機会の考察―チャルマース工科大学の事例分析ー2017

    • Author(s)
      田路則子
    • Organizer
      日本ベンチャー学会
  • [Presentation] Teaching Case in Entrepreneurship-The Elements of Effectuation: LinkedIn Case2017

    • Author(s)
      Noriko Taji & Yu Niiya
    • Organizer
      International Council for Small Business,
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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