2019 Fiscal Year Annual Research Report
Location and activity of foreign subsidiaries: The effect of agglomeration economies
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16K03910
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
林 正 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (50434270)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 経営学 / 国際経営 / 立地選択 / 海外子会社 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、昨年度までに作成を進めた海外子会社の立地に関するデータベースを用いて、多国籍企業の日本における立地選択、および日本企業によるグローバル都市への海外直接投資と投資目的の関係性について分析を行った。多国籍企業の価値連鎖上の同じ活動と異なる活動における現地企業の集積と海外子会社の立地選択の関係性について、市区町村、県内経済圏、工業地域の3つの範囲の地域を用いて検証し、学会での発表を行った。分析の結果、(1)企業は類似する活動を行う他社の集積による地域特化の経済性と多様な活動を行う他社の集積による都市化の経済性が高い地域に海外子会社を立地する傾向を持つこと、(2)知識のスピルオーバーが経営成果に強く影響する研究開発集約的な産業では、企業は地域特化の経済性が高い地域における海外子会社の立地を避ける傾向を持つことが見いだされた。さらに、地域の範囲として市区町村だけでなく、県内経済圏、および工業地区の地域を用いた分析においても同様の傾向が見いだされた。また、日本企業による海外直接投資の投資目的とグローバル都市への立地について、世界都市研究ネットワークの都市の分類を用いて分析を行った。その結果、(1)現地市場やグローバル市場での販売と流通の拡大などを目的とする市場探求型の海外直接投資は、それ以外の直接投資と比べてグローバル都市に向けて行われる傾向を持つこと、(2)労働力の活用や生産拠点網の構築、および日本への逆輸入などを目的とする効率性探求型の海外直接投資は、それ以外の直接投資よりもグローバル都市以外の地域に向けて行われる傾向を持つことが見いだされた。
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Research Products
(2 results)