• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Research-status Report

自動車部品サプライヤーの連携進化に関する事例研究:戦略策定と生産現場の整合性

Research Project

Project/Area Number 16K03919
Research InstitutionHiroshima Shudo University

Principal Investigator

木村 弘  広島修道大学, 商学部, 教授 (50336070)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords自動車部品サプライヤー / ものづくり
Outline of Annual Research Achievements

平成30年度は,前年度に調査をした内容をさらに敷衍するため,ものづくりに携わる中小企業を対象にした学会報告と査読論文への投稿を行った。
学会報告は2件行った。まず第1に,平成30年9月,日本中小企業学会第38回全国大会(於:武蔵大学)で「人づくりを基軸とした和裁企業の経営」を報告した。この研究では,人づくりを軸とした中小企業が経営環境への適応努力と社員の成長意欲,さらには経営理念による組織力を強めた経営を実現していることを,「ゆらぎ」というキーワードを中心にして考察した。社員は専門性の高いプロフェッショナル的な働き方が可能であり,これらも優位性の源泉となり,中小企業の経営を支えていたことを論じた。
次に,平成30年10月,日本経営診断学会第51回全国大会(於:中村学園大学)で「化粧筆メーカーの事例研究-中小企業経営とものづくり-」を報告した。これも,ものづくりを得意とする中小企業のケースであり,化粧筆を生産する2社を対象にした比較研究である。考察の結果,両社ともに伝統工芸品の技術を基盤にしたものづくりを展開しているが,市場に向けた活動に違いがあることを究明した。その他,産地を軸にした外部環境への働きかけの重要性を指摘した。
その他,平成30年度に日本中小企業学会へ上記報告をもとにした学術論文を投稿した。査読の結果,査読を通過し令和元年度中に刊行される予定である。
以上のように,本テーマの「自動車部品サプライヤーの連携進化」の研究内容を鮮明にする他業種の考察を追加することができた。特に,戦略策定と生産活動が連動しやすい中小企業のものづくりを考察できたことが,本年度の意義深い成果である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成30年度の研究活動の進捗が遅れたのは,平成29年度の企業ヒアリング調査をまとめる一連の作業が遅れたからである。当初予期していなかった調査内容をまとめるための分析枠組みを整えたり,経営現象を的確に考察するための他業種企業のケースを用意するために時間を要したのが主な要因である。
ものづくりを軸とした分析枠組みから,自動車部品サプライヤーと他業種の企業を比較する視座を見出し,本テーマである「自動車部品サプライヤーの連携進化」の考察がさらに価値を増すと考えられるアイデアを見出すのに時間を要した。
論文投稿に関する遅れとしては,投稿した論文投稿の査読結果が判明するのに数ヶ月要したため,次の研究成果の投稿が遅れたこともある。
その他,一時的に校務が多忙であったことや,自然災害復旧活動への参加もあった。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度は,これまでの研究成果をまとめていく作業を進める。本テーマである「自動車部品サプライヤーの連携進化」の考察結果がより鮮明になるように,他業種のものづくり企業をふまえた分析枠組みを用いた考察を進める。さらに研究内容を深めるために,企業ヒアリング調査を継続して実施する。特に,自動車部品サプライヤーとものづくりに携わる中小企業を対象にして実施する予定である。
今回のテーマは「事例研究」だが,将来的に研究を発展させるために「定量的」に経営現象を測定していく方向で考えている。やみくもに研究を進めるのではなく,今回のテーマで考察する項目について,いかに数値化するのかを念頭に研究を進めることに気を付ける推進方策を考えている。

Causes of Carryover

上記の通り,特に平成29年度の調査内容をまとめる作業に時間を要し,平成30年度に追加調査に関わる旅費やその他必要経費,必要備品などの購入が滞ったのが主な理由である。研究機関延長を申請した令和元年度には,これまでの研究成果をまとめるべく,追加調査の実施を行う。国内の企業ヒアリング調査はもちろん,海外では,タイ,ベトナムへ進出した自動車部品サプライヤー,その他のものづくり企業を訪問して,追加調査を実施するための旅費を執行予定である。これらをまとめるための新たな資料代等も同様に執行する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 人づくりを基軸とした和裁企業の経営2018

    • Author(s)
      木村 弘
    • Organizer
      日本中小企業学会第38回全国大会
  • [Presentation] 化粧筆メーカーの事例研究-中小企業経営とものづくり-2018

    • Author(s)
      木村 弘
    • Organizer
      日本経営診断学会第51回全国大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi