Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究実施計画に基づいて,2016年度は自動車流通システムの国際比較を現地調査をおこなって進めた。2017年6月にはフランス,アイスランド,ノルウェーの自動車流通システムを調査した。とくにアイスランドとノルウェーでは電動自動車の普及が40%と世界一高く,その普及の原因を徹底調査した。フランスでは,GERPISA(自動車産業の社会科学的研究をすすめる国際学会)に参加し,自動車生産に関する部品国産化のライフサイクルに関する報告をおこなった。8月には中国・北京でカーシェアリングを進めている企業を訪問調査し,そのシステムを取材した。また日中自動車産業研究交流会で,太平洋島嶼国における放置車両問題に関する報告をおこなった。11月にはアラブ首長国連邦(ドバイ,シャルジャ)を訪問し,日本から送られてくる中古車および中古部品のオークション,流通について調査をおこなった。またトヨタ自動車の現地のディストリビューターおよびディーラーを訪問調査した。またイタリアでは日本と同じく,小規模のディーラーの経営を調査し,そうしたディーラーの生き残り策を検討した。2018年2月には韓国・ソウルにて日系の部品メーカーを調査した。2018年3月にはフィジー共和国のスバとナンディにて,自動車解体工場6箇所,廃車放置場2箇所張を取材し,放置車両(廃車ガラ)問題が同国の環境に影響を与えるほど深刻な問題になっていることを調査した。 こうした取材調査の成果は,多国籍企業研究会,アジア経営学会全国大会,経営史学会全国大会,などでの研究報告および,自動車フォーラム,アジア自動車シンポジウム,自動車問題研究会,などでの講演に結びついている。
|