地位集団と社会志向的ライフスタイルに関する計量社会学的研究

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K04032
• Research Institution: Nara Women's University
• Principal Investigator: 林 拓也 奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (90322346)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 計量社会学 / 地位集団 / ライフスタイル

Outline of Annual Research Achievements

連携研究者とともに、本研究の全体スケジュールを確認した上で、予備調査の実施に向けて質問項目の検討を行った。そこでは、本年度の予備調査で予定していた①職業距離認知・②社会関係（パーソナルネットワーク）の項目のほか、③消費行動・志向と④社会意識も含めた。
①については、評定対象を、以前の調査研究で用いた36職業から16職業に縮約しつつも、「地位」次元と「性別職域分離」の次元が析出できるような設計とする。②については、どのような職業に就いている知り合い（家族・友人・仕事相手など）がいるかを尋ねる「ポジション・ジェネレーター」と、どのような機能（人脈、相談、サポートなど）をもたらす知り合いがいるかを尋ねる「リソース・ジェネレーター」の2種類を用意する。③については、文化的消費行動、商品購入の際の重視基準、購入先企業の特性考慮、弱者支援を目的とする商品購入意向の項目を設定する。④については、仕事の重視基準、性別職域規範、格差意識、伝統・権威主義、政策意識、移民受け入れ意識、政治家好感度の項目を設定する。
予備調査を実施するにあたっては、登録モニタを有する調査会社に委託し、Web調査画面の作成、調査依頼の配信、回答データの回収まで行ってもらった。対象サンプルは、性（2区分）・年齢（20～39歳／40～59歳の2区分）・地域（大都市圏／非大都市圏の）2区分）・学歴（中学・高校／専門・短大／大学・大学院の3区分）について、母集団の構成比率に対応した割当を行った。実査は2017年1月から2月にかけてを行い、721人の有効ケースが得られた。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り、予備調査を実施することができたため。

Strategy for Future Research Activity

予備調査のデータを分析しつつ、連携研究者とともに定期的に研究報告を行い、質問項目の妥当性や有効性について検討を重ねる。その検討を経た後、平成30年度に予定している大規模サンプルを対象とする本調査の計画について、質問項目・調査票の構成、サンプル抽出方法などについて検討する。

Causes of Carryover

残額の3394円は、28年度で使用した経費の端数である。

Expenditure Plan for Carryover Budget

消耗品の費用に充当する。