2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K04062
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
山根 真理 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20242894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 キョンウォン 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (90263425)
平井 晶子 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (30464259)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ケア / 生の基盤 / 日韓比較 / 世代 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は、研究メンバーによる研究会の開催、韓国大邱広域市における本調査の実施、韓国における文献・資料調査、韓国質問紙調査データのデータクリーニング作業を行った。 研究会は、2017年7月1日愛知県刈谷市で実施し、8月実施のインタビュー調査の枠組み、対象、質問項目の構成および内容を検討した。インタビューの内容は、「ライフコースと労働」「世代間関係・親族関係」「ケア関係実践の実態」「サポート・ネットワーク」「現在の労働実態」「家族やケアに関する意識」等から構成することとした。インタビュー方法は、半構造化インタビューとする。調査対象者の設定にあたっては「世代」に注目することとし、「60代」および「40歳前後」の女性を対象にすることとした。女性を対象者に設定したのは、「ケア」をめぐる経験をより直接的に経験していると考えられるからである。研究会での打ち合わせを発展させ、研究会終了後に日本版、韓国版それぞれのインタビュー・シートを作成した。 本調査は、2017年8月25日から29日にかけて、韓国大邱広域市において実施した。60~70代女性5人、40代女性6人を対象に、用意したインタビュー・シートに沿って半構造化インタビューを行った。その後、インタビューデータの書きおこしを行った。なお、調査実施に先だって、愛知教育大学研究倫理委員会の審査を受け、承認されている。 2018年3月に、研究代表者が大邱広域市を訪問し、研究協力者である洪上旭氏との打ち合わせおよび、書店等での文献・資料調査を行った。 また、2017年度には、本科研プロジェクトと関連して実施してきた「子育てをめぐるネットワークと親族関係」に関する韓国質問紙調査(昌原市で実施)のエディティング、コーディング、電子データ作成を進め、電子データの第一次データクリーニング作業を岡山大学において行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.2017年度の主要課題である「韓国における本調査実施」を、韓国の研究協力者である嶺南大学校の洪上旭氏の尽力のおかげで、計画通り実施することが出来た。 2.インタビューデータを、嶺南大学校の学生に依頼し、書きおこしと確認作業をほぼ完了し、精度の高いデータを得ることが出来た。 3.本研究と関連して実施してきた質問紙調査データのデータクリーニングを行い、質的・量的データを統合した分析・考察を行うための基礎固めをした。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の主要課題は、日本の愛知県を主要地域として、60代と40歳前後の女性を対象にしたインタビュー調査を行うことである。7月までに対象者の設定方法を考え、8月以降、断続的にインタビュー調査を実施する。韓国においては、大邱広域市において8月または3月に補充調査を実施する。あわせて2017年度に実施した韓国インタビューデータの分析・考察をすすめ、公表していく。 最終年次である2019年度には、日本における補充調査を行いながら、2012年度以降継続して実施してきている一連の日韓現代家族比較調査の総合的・立体的な分析・考察をすすめ、学会発表、論文等の形で公表を行う。 l
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Causes of Carryover |
韓国調査にかかる航空運賃が、比較的低額で済んだため、残額が生じた。3年次、4年次の調査、研究発表にかかる費用等、有効に使用していく。
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Research Products
(12 results)