2016 Fiscal Year Research-status Report
孤立化するひとり親家族の子どもの社会的苦悩に対するNPO支援の日韓仏国際比較
Project/Area Number |
16K04089
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
近藤 理恵 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60310885)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 教育 / 食事 / 人間関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リスク社会の中で孤立する、日本、韓国、フランスのひとり親家族の子どもが抱えている3つの社会的苦悩(①食事に関わる苦悩、②教育に関わる苦悩、③人間関係に関わる苦悩)の実態について明らかにするとともに、これら3つの社会的苦悩を解決するためのNPOによる支援のあり方を3カ国間で比較検討することにある。 平成29年度においては、日本と韓国において、P・ブルデューの「社会分析(socio-analyse)」という調査方法をもとに、18歳未満の子どものいるひとり親を対象に、ひとり親の子どもが抱えている、①食事に関わる社会的苦悩、②教育に関わる社会的苦悩、③人間関係に関わる苦悩について、インタビュー調査を行った。 具体的には、①食事に関わる苦悩については、(a)1日3回の食事の状況、(b)栄養状況の悩み、(c)必要な食事支援についてインタビューを行った。②教育に関わる苦悩については、(a)子どもが受けている家庭内・外の教育の状況、(b)子どもの家庭内・外の教育の悩み、(c)必要な教育支援についてインタビューを行った。③人間関係に関わる苦悩については、(a)子どもが抱えている人間関係の状況、(b)子どもが抱えている人間関係上の悩み、(c)必要な人間関係上の支援についてインタビュー調査を行った。 また、韓国においては、スクール・ソーシャルワーカーやひとり親家族支援の自助組織の代表者に対して、上記の3つの苦悩に関する現状と、それらの苦悩を解決するための支援状況の現状と課題についてインタビュー調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、日本と韓国におけるインタビュー調査を実施することができたため、当該研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度においては、フランスにおいても平成28年度に日本と韓国で行った調査と同様のインタビュー調査を行う。 また、平成29年度においては、アンケート調査対象者の要望により、日本においてアンケート調査も実施する。
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Causes of Carryover |
平成28年度、韓国での調査回数が当初の予定よりも少なかったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査実施のための旅費として使用する。
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