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2018 Fiscal Year Research-status Report

地域コミュニティに対するクラウドファンディングの複合的影響の研究

Research Project

Project/Area Number 16K04105
Research InstitutionTokyo City University

Principal Investigator

中村 雅子  東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (00217895)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywordsクラウドファンディング / 地域活性化 / コミュニティ / 支援者 / 提案者 / 運営者 / 資金調達の民主化
Outline of Annual Research Achievements

インターネットサイトを媒介として小口の寄付・出資を募るクラウドファンディングは、まちづくりや地域活性化の面でも近年、急速に注目を集めている。本研究ではサイト運営者、プロジェクト提案者、支援者というそれぞれ異なる立場のアクターについて、インタビュー取材、サイトのコンテンツ分析、アンケート調査等の複数の方法で実証的なデータ収集を行うことを目指している。
本年は前年までに続き、インタビューを中心とした事例研究を進めるとともに、過去2年に実施されたインタビュー調査や先行研究をもとにオンライン大規模アンケート調査を行い、日本のクラウドファンディングユーザの考察の基礎となる詳細な参照データを得た。この調査は、支援者と提案者の双方を含み両者の関係や重なりについての情報を含む点、特定のサイトやテーマに偏らない概観を得られるデータである点、詳細な分析に耐えられる大規模データである点などから、過去に国内だけでなく国際的にもあまり例のない貴重なデータとなっている。
このデータの分析を通じて、支援者と提案者の間にはかなりの重複があることが明らかになったほか、クラウドファンディングを巡る意識、情報行動、事後のコミュニティへの影響などの点で、支援者および提案者にはいくつかのタイプに分類可能であることが示唆された。
今回のデータを基準点として、今後の関連分野の研究における支援者・提案者の比較検討が可能になった。またこれらの調査成果の一部を関連学会(社会情報学会)および国際会議(International Symposium on Social Sciences and Management2019(ISSSM2019)において発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成30年度についての当初の計画は、「2年間で収集したデータの解析を進めるとともに、更にインタビューによる質的調査のデータを増やし、またプロジェクト支援者(出資者)の側の意識を把握するためのアンケート調査を実施する。ここまでの成果を国内外の学会で発表する」としていた。それぞれについての達成状況を以下に述べる。
①インタビュー調査の継続:クラウドファンディングサイトACTNOWおよびその提案者取材等を実施したが、取材件数は予定より少なかった。2019年度にフォローアップ取材と合わせて新たな取材対象へのインタビューも進めることとしたい。
②プロジェクト支援者(出資者)アンケート調査の実施:先行研究や前年までのインタビュー調査を踏まえて、前年に予定していた提案者調査と今年度予定していた支援者調査を合併して進めることとし、当初の計画よりも本分野への研究的寄与の高い調査とすることができた。
③成果発表:海外発表についてはすでに前年に1年前倒しで、その時点までに得られたデータに基づく発表(Conference of International Society for Cultural-historical Activity Research・予稿あり・査読あり)を行ったが、2018年度もさらに、International Symposium on Social Sciences and Management 2019(ISSSM2019;北海道で開催、査読・予稿あり)において発表を実施した。また国内においても社会情報学会全国大会(査読・予稿あり)において発表を行った。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り、本研究の最終年度として、収集したデータの分析を進め、報告書、論文を執筆する。また調査開始年から3 年が経過しているため、地域コミュニティへの継続的な影響やこの間のクラウドファンディング関連の状況の変化、関係者の状況や意識の変化を追うためフォローアップ調査を行う。
①フォローアップ調査:過去3年間のインタビュー対象者に継続的な影響など、その後の展開等の情報を得るため、フォローアップ調査を実施する。取材内容は許可を得て録音し、テープ起こしを行ってデータ化して解析を行う。なお、ここまでスケジュール等の関係で訪問取材ができなかったクラウドファンディングサイトについても補足取材を行う。②成果のまとめ:異なる方法で収集したデータを整理・分析し統合的な検討を行う。③成果発表:引き続き、これまでに得られた研究成果を学会等で発表する。国内については社会情報学会、経営情報学会等を予定している。発表とともに関係研究者らとの意見交換、情報収集を行う。また独自サイトでも情報発信を進める。④論文、報告書執筆:成果をまとめて公表する。(現在、投稿論文を執筆中)

Causes of Carryover

インタビュー調査、データ分析の遅れが主な原因です。最終年度にその分も進めてキャッチアップを図ります。

Remarks

独自サイトタイトル:Crowdfunding Studies by nakamura lab.
(http://133.78.124.7/wordpress/)
制作途中です。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019 2018 Other

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] Profile of the proponents and the determinants of a successful project in Japanese crowdfunding.2019

    • Author(s)
      Nakamura, Masako
    • Organizer
      International Symposium on Social Sciences and Management
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 大規模オンライン調査から見た日本のクラウドファンディング支援者の実態2018

    • Author(s)
      中村 雅子
    • Organizer
      2018年度 社会情報学会大会
  • [Remarks]

    • URL

      http://133.78.124.7/wordpress/

URL: 

Published: 2019-12-27  

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