2016 Fiscal Year Research-status Report
心理主義化と自己実現:生の感情労働化とグローバル人材の誕生
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16K04119
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
崎山 治男 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (20361553)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 感情労働 / グローバル人材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、生の感情労働化というグローバル化と人材形成のありようについて、理論的・実証的な予備的な考察を行った。 まず、理論的な考察に関しては、グローバル化に伴うホワイト・カラーの単純労働化と、高度なマネジメントを担う労働層との二極化、ICT化に伴う感情労働の高度化について、主としてネグリ、サッセンらの知見を分析した。その中で、こうした現代社会におけるグローバル化に対応するためのポータブル・スキルへを獲得することへと人々が煽られるさまを検討した。 実証的な考察に関しては、具体的にグローバル企業で働く上層ホワイトカラーや、グローバル企業が先進国に内部化するマネジメント業務、途上国に外部化する単純なホワイトカラー業務に関する社会学の文献、ルポルタージュの検討を行った。またさらに、日本社会における、外国人労働者受け入れの基準や実態を、特に法律や業種、さらには実際に介護・農業・マネジメント部門で働く外国人労働者の実態を検討した。特にその中で、どのような「人材像」を日本社会が受け入れようとしてきたのか、その論理と表象の抽出を試みた。 これらの試みは、本研究課題の計画に即したものであり、研究代表者がこれまで積み上げてきた研究を深化させたものである。次年度からは、さらにグローバル化と感情労働の変化の論理と、上述した形で内部化-外部化されている感情労働に関する企業のマネジメントを行う労働者や、オペレーター業務の労働者への実証研究との往復を試み、本研究課題の目標達成を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の計画で設定したように、初年度である2016年度に本研究課題の基礎的考察を行い、次年度以降の実証研究の本格化を見込めるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、主としてグローバル企業に働く労働者への質的調査に進むことが見込まれる。それを効果的に行うためのデータ・アーカイブを備え、運用するために立命館大学内外の研究協力者の助力を得る。
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Causes of Carryover |
次年度に本格化する、グローバル化と感情労働に関する実証研究について、更なる基礎的な理論的検討を行うこととした。 それにより計画に計上していた調査旅費、謝金を繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記したように、グローバル化と感情労働の実証研究を国際的な視点から行うため、日本、中国(大連)、シンガポールなどでの調査旅費とする。
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