2018 Fiscal Year Research-status Report
米国におけるアジア系移民者の政治参加を支える移民団体に関する比較社会学的研究
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16K04128
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
魯 ゼウォン 天理大学, 国際学部, 教授 (30303572)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コリアンタウン / 在米コリアン / 政治参加 / ニューヨーク / コミュニティ委員会 / 下関市 / 関釜フェリ― / 朝鮮通信使 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度はニューヨーク市における韓国系移民組織が州政府や市政府とどのような関わりをもっているのかを調査した。ニューヨーク市におけるニューヨーク家庭相談所、ニューヨーク韓人奉仕相談所、民権センター、市民参与センターなどを訪問し、現在の活動と韓人移民の現状を調べた。平成30年度に調査を実施した韓国系奉仕組織は、州政府や市政府のサービスを受け持ち、移民者の権益増進を要求している現状を把握することができた。2018年現在、移民組織は民族別で州・市と民族移民社会をつなげる役割を果たしていることがわかった。ニューヨークの韓人社会は、米国に住みながらも民族社会別で主流社会に定着している移民の現状を示唆しているといえる。こうした米国の移民社会と比較する視点から、同じ民族である在日コリアンがどのように定着しているのかを、山口県下関市を事例として、調査してきた。その結果、韓国釜山との関釜フェリーを通じた交流の歴史を踏まえ、現在においても在日コリアンのみならず、新たに行き来するニューカマーが加わり、多種多様な民族社会を形成している点を明確にすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
在米コリアンについては、移民組織の活動と機能という視点から論文としてまとめている。比較研究である下関市の在日コリアンについては、論文を発表することができたので、順調に研究は進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の進展は、①米国における韓人系移民者と奉仕組織との関わり、②日本における在米コリアンの共存と現代的意味についての補充調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2016年度~2017年度の2年間、本務校において、地域文化学科アジア・オセアニア研究コース主任を務めたことにより、学生に関する会議が多くなり、海外調査(米国)に時間を割くことができなかったためである。次年度は、ニューヨークの移民組織についての補充調査を実施する計画であり、補充調査のために助成金を使用する予定である。
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