2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of backup model of the professions for living alone people in community
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16K04157
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
柴田 有記 (大賀有記) 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (30708748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 眞知子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (50330791)
木戸 宜子 日本社会事業大学, 福祉マネジメント研究科, 准教授 (80386292)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 独居高齢者 / 在宅緩和ケア / スーパービジョン / グリーフワーク / 自己決定支援の意義 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2016年度以来2度目の聞き取り調査を、カナダ・ケベック州・モントリオール市キャベンディッシュ地区で実施した。独居高齢者に対する在宅緩和ケア機関のホームケアチームのコーディネーターに在宅ケアのフィールド状況の進展を確認することが目的であった。当該地域では、疾病をもち最期まで自宅で過ごしたいと望む人々が増え、在宅緩和ケアを充実させていた。市政の財政悪化の中、健康保健機構CIUSSSの体制改変がなされ、一方で在宅ケアの職員確保が難しく、ホームケアチームは、近隣の人々とも協力して在宅生活を継続できるように独居高齢者への支援を展開することに力を入れていた。リスク管理の面でも、ケアチームは、多くの課題を抱えていた。それは、1)緊急対処法が優先され、在宅生活を望む高齢者の意思を実現できないこと、2)高齢者の自己決定支援の意義の再検討が必要なこと、3)クライエントの死に直面するケアスタッフが疲弊していること、などである。クライエントへの支援を保障するためには、スタッフへのグリーフワークやスーパービジョンによる組織的バックアップが必要である。 特に、独居高齢者の在宅緩和ケアでは、病状の急変や孤立の危険性などをモニタリングし、予測的事前対応が必要である。クライエントおよびスタッフをサポートするためには、在宅緩和ケア体制の整備が効果的であると考える。現場実践と地域の政策・計画立案との相互作用に寄与できるスーパービジョン体制の開発が次年度への目標となる。
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Research Products
(1 results)