2018 Fiscal Year Annual Research Report
A development of screening sheet for early discovering and preventing of non-attendance students
Project/Area Number |
16K04170
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
奥村 賢一 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (90584699)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 不登校 / 児童 / 生徒 / 早期発見 / 未然防止 / スクリーニングシート |
Outline of Annual Research Achievements |
1.具体的内容 1)文献研究(平成30年4月~平成31年3月)…論文、報告書、専門書などを中心に先行研究を渉猟した。2)現地調査…国内では福岡県内のA市、B市、C市で会議、研修、発表等を行った。国外ではカナダ(トロント)の教育委員会ならびに小中高校の視察訪問を行った。 2.意義 A市では要保護児童対策地域協議会事務局および教育委員会が参加しての研究推進会議(計10回)、市内小学校ならびに関係機関の担当者を対象にした研修会(1回)、要保護児童対策地域協議会代表者会議での研究発表(1回)を実施したことでスクリーニングシートの必要性の周知や効果的活用に向けた準備を進めることができた。平成30年度よりモデル中学校区でスクリーニングシートの試行を開始したB市では、年3回の会議を実施して今後の効果的活用に向けた対策を検討した。C市では教育委員会主催の2回の不登校対策会議と7回のスクールソーシャルワーカースーパービジョンを行い、不登校児童生徒の分析と対応に向けた今後の課題について関係者と情報の共有化を行うことができた。カナダの現地調査ではトロント地区教育委員会ならびに小中高校を訪問して、主にLGBTQおよび特別支援教育の取り組みを中心にヒアリング調査を行った。これらの調査により得た知見はわが国の不登校児童生徒の支援においても有効活用することのできる有意義なものであった。 3.重要性 福岡県内3自治体の協力を得てスクリーニングシートの開発ならびに導入に向けた研究を3年にわたり行ってきたが、各々に不登校に関する実情も異なることから複数の自治体で取り組みを行ったことで見えてきた新たな課題を見出すことができたことは重要な点であると考える。併せて海外での先進的な取り組みから本研究の新たな示唆を得ることができたことは、今後の研究を発展させていくうえで極めて重要な機会であったといえる。
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