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2021 Fiscal Year Research-status Report

マインドフルネスに基づくソーシャルワーク専門職エンパワメント・プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 16K04226
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

池埜 聡  関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (10319816)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2023-03-31
Keywordsマインドフルネス / ソーシャルワーク / ソーシャルワーカー / エンパワメント / 関係性 / 社会正義 / 価値 / 倫理
Outline of Annual Research Achievements

令和3年度は、令和2年度に引き続き九州マインドフルネス医療ソーシャルワーク研究会(KM-MSW)の協力のもと、マインドフルネスを用いた医療ソーシャルワーク実践事例について省察的なオンライン・インタビューを実施した。その成果は、終末期・緩和ケアにおける患者支援にマインドフルネスが果たす影響を読み解いた論文としてまとめた。また、令和2年度までソーシャルワークとソーシャルアクションの連動にもとづくマインドフルネス実践の具体例として米国の青少年教育のために開発されたマインドフルネス・リトリート・プログラム(iBme)の実践者との深いインタビュー調査を実施していたが、令和3年度に実践理論、方法、効果、ソーシャルワーカーへの応用可能性をまとめて論文として刊行した。さらに、国内のマインドフルネスをめぐる過去10年の言説を整理し、3つの位相からマインドフルネスの陰陽両側面を浮き彫りにし、ソーシャルワークの価値の体現に資するマインドフルネス方法論の応用可能性を示唆した論文を出版した。
学会発表は、日本マインドフルネス学会、日本心理学会などでマインドフルネスにおける倫理、青少年教育のためのマインドフルネス、無心と有心の観点から捉えたマインドフルネスといったテーマについて実施した。
普及活動として、令和2年度に兵庫県社会福祉士会と協働して実施したソーシャルワーク専門職エンパワメント・プログラムの研修会のアドバンスト版「4週間マインドフルネス実践講座」を令和3年6月から7月にかけて実施した。令和2年度と同様の研修会は、令和3年11月から12月にかけて「6週間マインドフルネス基礎講座」として展開した。その他、公立小学校でのマインドフルネス導入にともなった教師への2日間研修及びフォローアップ研修や女子少年院でのマインドフルネス・プログラムの実施及び改訂に本研究の成果を反映することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和元年以降、臨床的な文脈を超えたソーシャルワークの価値の体現に資するマインドフルネスとソーシャルワーカーのエンパワメント・プログラムの構築を目指す中、令和3年度もソーシャルワーク現場の事例研究、米国での実践に対する事例研究、そして理論的枠組みの整備を行い、研究の集積を引き続き行うことができた。一方、COVID-19による業務状況全般の変化が続き、またCOVID-19に影響をうけたソーシャルワーク現場及びソーシャルワーカーの現状把握とストレス低減へのマインドフルネスの応用など実践活動も予想外に増え、これまで集積した研究の成果として「マインドフルネスにもとづくソーシャルワーク専門職エンパワメント・プログラム(MB-SWEP)」の研究報告書冊子の作成及びホームページ上の発信には至らず、課題として残った。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は、以下の2項目を最終的な研究成果として発信していく:1)ソーシャルワーク専門職のエンパワメントに資するマインドフルネス(MB-SWEP)の理論と方法を集約した研究報告書の作成、2)これまで集積された研究成果と発信のために用いられた資料、そしてMB-SWEPの手続きを示したホームページの開設と公開。

Causes of Carryover

令和2年度に引き続き令和3年度もCOVID-19の影響を受け、業務体制全般において新たな役割が生じたこと、またコロナ禍におけるソーシャルワーカーのストレス低減やエンパワメントを目的とした研修やワークショップも多く依頼があり、それらの対応で研究の総括やホームページでの発信などを行うことができなかったため、未使用額が生じた。令和4年度は、ソーシャルワーク専門職のエンパワメントに資するマインドフルネス(MB-SWEP)の理論と方法を集約した研究報告書の作成と、これまで集積された研究成果と発信のために用いられた資料、そしてMB-SWEPの手続きを示したホームページの開設のために使用する計画である。

  • Research Products

    (8 results)

All 2022 2021 Other

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 3 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 位相的観点から見通すマインドフルネスの新展開:社会正義の価値に資する方法として2022

    • Author(s)
      池埜聡
    • Journal Title

      心理学評論

      Volume: 64(4) Pages: 579-598

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] マインドフルネス・リトリートによる青少年のための教育実践:Inward Bound Mindfulness Education (iBme) によるコンパッションに根ざした多様性包摂の試み2022

    • Author(s)
      内田範子・池埜聡
    • Journal Title

      Human Welfare

      Volume: 14(1) Pages: 157-173

    • Open Access
  • [Journal Article] 終末期、緩和ケアにおける医療ソーシャルワークの新展開:マインドフルネスによる『死』への寄り添いを果たした事例研究2022

    • Author(s)
      井上祥明・玉野緋呂子・池埜聡
    • Journal Title

      Human Welfare

      Volume: 14(1) Pages: 139-155

    • Open Access
  • [Journal Article] コロナ禍におけるマインドフルネス:ストレス、差別、モラルインジュリーに向き合うために2022

    • Author(s)
      池埜聡
    • Journal Title

      関西学院大学心理科学実践

      Volume: 3(3) Pages: 1-5

    • Open Access
  • [Presentation] マインドフルネスにおける倫理の必要性2021

    • Author(s)
      池埜聡
    • Organizer
      日本マインドフルネス学会第8回大会企画シンポジウム
    • Invited
  • [Presentation] マインドフルネスにもとづく青少年教育の実践的示唆:NPO法人Inward Bound Mindfulness Education (iBme) の挑戦2021

    • Author(s)
      内田範子・池埜聡
    • Organizer
      日本マインドフルネス学会第8回大会
  • [Presentation] 『無心』の心理学 IV2021

    • Author(s)
      池埜聡
    • Organizer
      日本心理学会第85回大会企画シンポジウム
  • [Remarks] Mindfulness/ Satoshi Ikeno 池埜聡HP/瞑想ガイド

    • URL

      https://sites.google.com/site/mindfulnesssatoshiikenohp/

URL: 

Published: 2022-12-28  

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